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░モジバケ░永そ哀

░モジバケ░永そ哀

「無限城の瓦礫に響く声」─鬼滅の刃 無限城編に
寄せて

無限城は揺れ 裏返り 天井は地を嘲笑い
階段は終わりなき権力の象徴として
伸び続ける
そこに佇むのは 十二鬼月
上弦の名を冠しながらも
彼らの血戦は栄光ではなく
無惨の臆病に奉仕する滑稽な演劇にすぎない
猗窩座は叫ぶ「強さこそが絶対」だと
だが その執着の奥底には
救えなかった人間としての過去が
血のように滲んでいる
童磨は微笑む「慈愛」を語りながら
その冷笑は人の心を理解できぬ
空虚の鏡である
黒死牟は剣を振るい「月」を纏うが
その刀身に映るのは兄への嫉妬と
自らの選んだ裏切りの影
鬼殺隊はそのすべてを斬り結ぶ
富岡の静謐は 孤独を超えた覚悟
伊之助の咆哮は獣の皮の奥に隠された
母への微かな記憶
善逸の雷は 一瞬にして恐怖を貫く勇気
炭治郎の炎は絶えず折れそうになりながらも
亡き家族の声に支えられ
なお燃え続ける小さな希望

宿命は告げる

無限城の戦いとは
国家や組織が造り上げた無限の構造の中で
個がどこまで人間でいられるかという実験だと
鬼たちはシステムに従属した人間の未路であり
剣士たちは抵抗する意思の断片にすぎない
やがて城は崩れ落ち
無惨は地に引きずり出される
その姿は「不滅」ではなく「未熟」
「支配」ではなく「恐怖」そのものだった
運命は最後に静かにささやく
無限とは恐怖の別名
有限とは勇気の証明
そして人の刃が切り裂いたのは鬼の頸ではなく
臆病が築いた無限の迷路そのものだったのだ
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