いまは本棚にない本の思い出をきかせて
昔持ってた、どこかに置いてきちゃった、誰かに貸してる、あげちゃった、いつか本棚に加えたいあこがれの本…etc. いまは手元にないけど自分の一部、みたいな本のお話をきかせてください!

忘却
旧友に遠く京都の地まで届けに行った、内容よりも過程に思い出の多く残る作品でした。
自身の行いを後悔した幽霊たちが自死を選ぼうとする人々を妨害する話でしたが、当時の旧友がまさに精神を病んで長文のメッセージを私に大量に送ってきていたのです。
いても立ってもいられず、有給休暇をとってオートバイを駆り、彼に会い、ラーメンを食べ、去り際に渡しました。
皮肉なことに現在では彼は病床に臥していますが、歳を重ねても彼の音楽に対する情熱が消えていないのを聞けることは大変喜ばしいと思っています。幸福です。読んで良かった、渡せて良かった。
ぽんそ
私はいつか『はてしない物語』のハードカバーを買うだろう。そしてきっと、隣に並べる。それがいつになるかは、まだ分からないけれど。

ブッチー

みゅの字
ジェームズブラウンの「ライブアットジアポロ」からはじまりU2「ヨシュアツリー」まで…と覚えているくらいには何度も読んだ。しかし所詮は耳学問、もとい目学問でありさきのJBもU2もしかと聴いてはいない。学生が終わると本もどこかに行ってしまった。これに限らずカタログ本って、人生の一定の時期めちゃ見るけど、不要になるとどうでもよくなるかも。
パトリシアハイスミス『11の物語』
好きだった女の子になんかかんか理由つけてあげた気がする。持ってた本ではなく買ってあげたような…痛いな相当…。だって巨大ナメクジに頭から食われる話とかそんなんでしょたしか。何を考えていたのだろう…
世界のジョーク本(正確なタイトルなど失念)
昔は酷かった、ということを残すために捨てずにおくべきだったかも。世界のジョークというより、「アメリカ人が電球を交換するのに何人必要? →2人。もう一人がマティーニを作る」みたいなものも、民族国籍に関する決めつけの羅列に今なら読めるだろう。
逆に、貰った本というのもありますよね。

憂い顔の騎士
法律の考え方の基礎が書いてあって、納得することが多かった。
友人に貸したら、却って来なかった。

隠居
私の本棚には人に貸してあげちゃったままになってる本がいくつかあります
村上春樹『もし僕らのことばがウィスキーであったなら』
短めのエッセイで、写真が豊富で気楽に読めるし、春樹だし、お酒が好きなら、海外の雰囲気や旅が好きなら、ってフックがたくさんあるし、私自身気に入っている本なので
あまり普段本読まないんだけどおすすめある? って訊かれるとつい勧めがちで、あげちゃっては買い直してます。
シェイクスピア『ソネット集』
内田樹『寝ながら学べる構造主義』
何がきっかけだったのか忘れちゃったんですが、実家の弟に貸したままになってます。そんでどっかいっちゃったらしいです。いつか発掘されるのを期待して買い直してません……
宮沢賢治『銀河鉄道の夜』
学生のころ知人に貸したまま喧嘩したら「燃やしました」って写メが送られてきました。逆にちょっとエモいね。

