悩みとは、思考が自己の内部で滞留している状態である。対象を前にしながらも、いまだ行為へと転化しきれない。課題とは、その滞留に対して、思考が自らの動きを再開させる契機である。“正しい手段”を得たのではなく、“誤りをも引き受けて動く”という構えを選び取った状態だ。悩みは静的であり、課題は動的である。だがこの二つは対立しない。むしろ、人間の内的運動を構成する二つの位相にすぎない。動きは誤る。誤りはまた、新たな停滞を生む。ゆえに、その停滞こそが再び次の運動のための沈黙を準備している。この往復のなかで、思考は少しずつ、自己という構造の形を知っていく。悩みと課題は、人が“考える存在”であることの裏表にすぎないと考える。
悩み(言語化できていない状態、思考停止で解決できない状態、精神的負荷が大きく問題を認識できない、もしくは問題を無限と誤認している状態)→問題(言語化できている状態、有限化できている状態)→課題(原因特定できていて、行動が明確にできている状態)