メアリー・シェリーの『フランケンシュタイン』です。読み終えて強い絶望というものを感じさせられました。怪物が本当の意味での「怪物」になっていく過程がよく描かれています。最初図書館で借りて読んだのですがこれは手元に残したいと思い、本屋さんで買いました。それくらいお気に入りです!
アンダーソン『ワインズバーグ・オハイオ』あまりにも本質しか書いていなくて嫌になる。つまらない町のつまらない人々が、それでも時代の欲望と負荷のもとに、どうにか人間であろうとする悪あがき。緩くつながった短編から立体化する小さな町には『素晴らしき哉、人生!』の雰囲気も感じたが、ここに天使は降りてこない。中年になってからの読書で一番好きだった。
稲森和夫さんの、「生き方」稲森和夫さんは実力の差は、努力の差実績の差は責任感の差人格の差は苦労の差判断力の差は情報の差真剣だと知恵が出る中途半端だと愚痴が出るいい加減だと言い訳ばかり本気でするから大抵のことは出来る本気でするから何でも面白い本気でしているから誰かが助けてくれると、名言を残しています。私は、この本にもこの言葉は合っていると思います。
夜の樹 トルーマン・カポーティ短編集で読みやすいのと、短編集だからこそ一編ごとの濃縮具合や迫力がすごい。繊細かつ鋭く、現実的で怖いほどの人間たちの話をしているのに、現実と非現実とあわいがあり、どこか不思議なミステリアスさも感じられる。みんなに読んでほしい一冊
【1984】「抑圧された超監視社会の中で恋愛は成立するのか?」と言う問いに答える為に作られたのではと思ってしまうオーウェルの名作。SF小説と侮るなかれ、恋愛小説よりも熱烈で、SF小説よりも憂鬱で、人間が人間たらしめる全てが冒涜される【読める悪夢】を是非読んで感じて欲しい。#読書