心理学系の自己啓発本をどう思いますか?考え方が知りたいので持論を述べて下さい。また、心理学系の自己啓発本とはどのような本を指しますか?(※誹謗中傷禁止)

ななつ🌸
世の中の正解を探すわけではなく、自分のコントロールや認知に気づくために読んで、実践して、振り返って、違ったらまた他を試してを繰り返すと、自分に合ったパターンが見つかったりします。個人的には、アドラー系の「嫌われる勇気」が必要なタイミングで手に入って結構助かりました。

しみちゃん

シズ
主観になりますが、特に「かなり怪しい」と考えてよいパターン
「脳科学では~」を連発するこれは要注意です。
「脳科学的に、朝○時に起きると成功する」
「脳は○○すると必ず変わるなど。
「脳」という言葉を使えば科学的に聞こえるため、自己啓発ではよく利用されます。
脳科学の研究があることと、その自己啓発法が有効であることは別問題です。
「引き寄せの法則」を科学として説明する
「強く願えば現実が引き寄せられる」という考え方そのものを人生哲学として楽しむのは構いません。しかし、「量子力学によって証明されている」「脳科学的に願望は現実化する」
などと説明し始めたら、かなり慎重に見たほうがいいです。
量子力学と自己啓発を結びつける説明には、科学的根拠がないものが非常に多いからです。
「成功者は○○している」これも典型的です。
「成功者は朝5時に起きる」「成功者はポジティブ」「成功者はテレビを見ない」など。
ここには生存者バイアスがあります。
成功した人だけを見て、
「成功者に共通しているから、この行動が成功の原因だ」と考えてしまう。
実際には、同じことをして成功しなかった人が大量にいるかもしれません。
「ネガティブな人は成功できない」これも危険な単純化です。
心理学では、ポジティブ思考にも限界があります。むしろ、「現実を正確に認識したうえで、どう対処するか」のほうが重要です。
「何でも前向きに考えましょう」だけでは、心理学とは言えません。
では逆に、かなり信頼しやすい本の特徴
「著者の主張」より「研究」を前面に出している本を選びます。
「この方法で人生が変わった!」ではなく、
「過去○年間に○○について○○件の研究があり、一定の効果が確認されている。ただし効果には限界がある」という書き方をしている本です。
さらに良い本は、「この研究では効果があったが、別の研究では効果が確認されなかった」
といった不都合な結果まで紹介します。
これは非常に重要です。

シズ
私は自己啓発本を読むなら、
「正しいか、間違っているか」だけで判断しない
ことをおすすめします。
「嫌なことは考えないようにしましょう」
という本があったとします。
これをそのまま信じるのではなく、
「本当に嫌なことを考えないようにすると楽になるのか?」と考える。
実際には、心理学では「考えないようにするほど、かえってそのことを意識してしまう」という現象が知られています。
つまり、自己啓発本の主張→心理学の知見→自分自身の経験この3つを照らし合わせる。
これが非常に面白い読み方です。
自己啓発本を5段階で評価するのも
★★★★★ 心理学・行動科学の研究にかなり基づいている
★★★★☆ 研究を応用していて実践性も高い
★★★☆☆ 心理学的な部分と著者の思想が混ざっている
★★☆☆☆ 主に著者の経験談・人生論
★☆☆☆☆ 科学的根拠より精神論・成功神話が中心
この見方をすると、自己啓発本を大量に読む必要がなくなります。
そして、以前お話ししました「心理学を勉強するなら何から始めればいいか」という観点からも、自己啓発本を入口にして、気になった概念を心理学の専門書や研究に戻って確認する読み方はかなり良いと思います。
特に、アドラー心理学、認知行動療法、交流分析、ポジティブ心理学、社会心理学あたりは、自己啓発本との違いを比較すると非常に勉強になります。
自己啓発本を読むときは、「心理学っぽい言葉が使われているか」ではなく、「その主張が心理学としてどこまで検証されているか」を見るのがポイントです。

シズ
心理学的な観点から自己啓発本を見る場合、私は「人生の正解が書かれている本」ではなく、「人間の心理についての一つの仮説・技法が書かれている本」として読むのが一番健全だと思います。
特に自己啓発本は、心理学の知見と、著者自身の経験・思想・成功談が混ざっていることが多いです。
心理学的には、3つに分けて読むと分かりやすいです
科学的に裏付けられている部分
たとえば、認知行動療法、行動強化、習慣形成、自己効力感、 ストレスと認知の関係、社会的比較
バイアスや認知の歪みなど。
これは心理学の研究を土台にしているので、比較的信頼して読めます。
心理学を応用した「方法論」
「こういう考え方をすると楽になる」
「こういう行動をすると習慣化しやすい」
という部分です。これは人によって効果が違います。「心理学的に正しい」=「誰にでも効果がある」ではありません。
著者の人生観・成功体験
ここが自己啓発本では一番注意するところです。
「私はこれをやったら成功した」
↓
「だから、あなたもこれをやれば成功する」
という論理です。
これは心理学的にはかなり飛躍があります。
成功した人の経験を聞くこと自体は非常に有益ですが、一人の成功体験は科学的証拠ではありません。
そして、もう一つ重要なのが、
「あなたの考え方が変われば、人生が変わる」
というタイプの本です。
これは半分は正しく、半分は危険です。
人間の認知が行動や感情に影響することは、心理学的にもかなり支持されています。
しかし、考え方を変えれば、どんな環境でも成功できるとなると話が違います。
家庭環境、経済状況、身体的条件、人間関係、社会環境など、本人の努力だけでは変えられない要因もあります。ですから私は、自己啓発本を読むときには、「これは事実なのか?」
「これは研究による知見なのか?」
「これは著者の解釈なのか?」
「自分に実際に当てはまるのか?」
と、一歩引いて読むのが非常に大切だと思います。
むしろ自己啓発本は、「信じる本」ではなく「自分で検証する本」として読むと、かなり面白くなります。

シズ
自己啓発本は、「信じる本」ではなく「自分で検証する本」として読むと、かなり面白くなります。
「科学的根拠」があるか
まず、「心理学ではこう言われています」という文章が出てきたら、「誰が、どんな研究で、どの程度確認したのか」を見ることです。
例えば「習慣は小さく始めると続きやすい」という話なら、行動科学や習慣形成研究との関連があります。
一方、「朝、成功者と同じ時間に起きれば成功する」となると、かなり怪しくなります。
相関関係と因果関係を混同していないかを見るのがポイントです。
「必ず」「絶対」という言葉に注意する
心理学は基本的に、「こういう傾向がある」
という学問です。
ところが自己啓発本では、「これをすれば必ず人生が変わる」「成功者は全員○○している」
「ネガティブな人は成功できない」など、非常に断定的な表現が出てきます。
これは一歩引いて読むべきです。
人間の心理には個人差と環境差がありますから。
「成功した人」の話だけを根拠にしていないか
これは特に重要です。
「私は毎朝5時に起きて成功した」という人がいたとします。しかし、5時に起きたから成功したのか、成功した人がたまたま5時に起きていたのか
は別問題です。
さらに、5時に起きて努力しても成功しなかった人は、本に登場しません。
これを心理学・統計学的には、かなり重要な問題として考えます。
「あなたが悪い」という構造になっていないか
自己啓発本で少し危険なのが、「人生がうまくいかないのは、あなたの考え方が悪いから」という方向に話が進むものです。
心理学では、人間の心理だけではなく、
環境・人間関係・社会的状況も非常に重視します。例えば職場で苦しんでいる人に、「あなたがポジティブになればいい」だけでは解決しないことがあります。
これは、以前お話しした「苦手な人と一緒に仕事をする」という問題にもつながります。
「再現性」があるか
ここはかなり大事です。
ある著者が、「私はこの方法で人生が変わった」と言っていても、
他の人でも同じ結果になるのか?という問題があります。
心理学では、この「再現できるか」という視点が非常に重要です。

かっくん

42.195km

