我々はどこまで人工物になれるのか。
今日、我々は身体の様々なパーツを人工物によって置き換えられるようになった。義肢や人工臓器など、それらを身体の一部として使って生活する人も少なくない。
では、身体を少しずつ人工物へ置き換えていったとき、どこから「それ」は人間ではなくなるのだろうか。突き詰めれば、私たちの意識も電気信号でしかない。もし脳のニューロンに至るまで人工物へ置き換えられたとしても、身体の外見がどうなろうとも、そこに元の人格や意識が連続して存在しているなら、「それ」は依然として同じ人間なのだろうか。あるいは、どこかの段階で「人間ではない何か」に変わるのだろうか。人間を人間たらしめているものは何だろうか。そして、それを失ったと判断できる境界は存在するだろうか。

