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貴方の本丸の、こわ〜い話【2026夏】

夏だ!百鬼夜行だ!怪談だ! と言うことで、貴方の本丸であった(聞いた)こわ〜い話を教えてください!
志乃あめ🐈‍⬛

志乃あめ🐈‍⬛

暗闇の中に映える赤いそのザクロの果実に惹かれるようにゆっくりとザクロの果実に手を伸ばし、果実を一つ枝から取ったとき誰かの笑い声が耳元で聞こえ背後を振り向きました。周りには誰もおらず空耳かと言い聞かせて手に取ったザクロの果実に視線を戻すと…何故か、手に取っているだけだったというのにザクロの果実は何かに切られたかのように綺麗に割れていました。普通ならば、果実は切られたならば果実の中の実が見えるはずなのですが、切られたザクロの中から溢れたのは…真っ赤な血だったのです。温かな赤い流れるその血をただただ呆然と眺めていると、悲鳴が聞こえてきました。そちらへ顔を向けると五虎退殿と乱殿が私を見て真っ青な顔をしていまして。その瞬間、胸元辺りに激しい痛みを感じて見てみると…私の胸元から赤い血が流れていたのです。先程のザクロの果実のように。何故私の胸元から血が?私はその場に倒れ込み口から血を吐きながら、ザクロの果実を手から離しました。私の指先の少し先に転がったザクロの果実。その傍に誰かが立っているのが見え顔を上げますと…
そこにいたのは全身が血塗れで不気味に笑う女の姿。嘲笑うように私を見下した後女はすうっと消えてしまい、その後私は意識を失いました。今ここで私がこの話をしているということは私の命は無事だったわけでありますが、あの時の女の笑った顔は今でも覚えています。しかし、彼女が何者だったのか、ザクロの果実との関係は何なのか。
ぬし様や他の刀剣男士や時の政府が何度か調査をしましたが詳しいことは不明なままで…ただ言えるのは、アレは生きている人間ではない、ということです。ですがまたアレが危害を加えると大変なので、石切丸殿と太郎太刀殿が祓い清めてからは何も起こることはなくなりました。まあ…短刀の子らは怖がって誰も近寄ることはありませんが。
ところで…皆様は「鬼を語れば怪至る」ということわざをご存知でしょうか?この世ならざるモノの話をしていると不思議な現象が起きるという意味のことわざなのですが…私の話したこの話も鬼や悪霊などの怪異であることは確かですよね。私めの話を聞いてしまった皆様の元に、悪霊が…あのザクロの果実の女の霊が現れないことを、願いまする。 【後編終】

小狐丸の体験談でした。
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志乃あめ🐈‍⬛

志乃あめ🐈‍⬛

私、小狐丸めは付喪神ではありますが悪霊や妖怪などの所謂この世ならざるモノの事柄は専門外で、そういった物には疎いと言っても過言ではありません。ですので怪談をする…ということも本来なら致すことはなく、霊力の高い大典太殿、妖怪「祢々」や女の霊を斬ったとされる祢々切丸殿とにっかり殿のようなこの世ならざるモノとの関係があるわけではないのです。ですが、一度だけ…幽霊らしきモノを見て体験をしたことがありまして。
あれは確か夏至の日の真夜中のことでした。その日は遠征から帰還をして燭台切殿が用意してくださった夜食を食べながら大広間で他の刀剣男士と共にいました。大広間にいたのは遠征で同じ部隊だった鳴狐殿、五虎退殿、乱殿、蜻蛉切殿、同田貫殿。夜食を食べ終えた後、五虎退殿と乱殿は早く就寝するために部屋へ戻っていき、同田貫殿と蜻蛉切殿も明日の朝から出陣をするため部屋に戻ると仰ったので私も彼らと共に大広間を出ました。同田貫殿と蜻蛉切殿が先に各々の部屋に入り私一人だけとなり、本丸内の廊下を歩いていたのです。真夏なのにその日の夜は妙に涼しく、むしろ少々肌寒いほどで今思えば変な気温だったと思います。私の部屋は一人部屋でして角部屋にあり、部屋の外には井戸が見えるのですがふと井戸の方へ顔を向けると鮮やかな赤色が目に映りました。よく見ればそこにはザクロの木が。はて…井戸の傍にザクロの木などあったかと不思議に思いながらも、何故かザクロの木から目を離すことが出来なくなりました。いや、ザクロの木…というよりザクロの果実、といった方が正しいでしょうか。 【前編終】
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kuzuri

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これは前田藤四郎から聞いた話です
「……何年か前の夏のことなのですが。
その夜、僕は粟田口部屋ではなくて、隣の部屋で書き物をしていました。明かりがついていてはもう寝ている兄弟たちに迷惑がかかりますから。……あっご心配なく。そんなにたくさんではなくて、昼間に書き忘れていた雑事帳を書いていただけですよ。元より夜更かしするつもりもありませんし、翌日は夜戦担当でしたから尚更です。
ええと、それでですね、その日はたまたま卓上ライトの電灯が切れてしまっていたので、仕方なく行灯を使うことにしたんです。鯰尾兄さんが何かの工作をするときに切れてしまったのを言い忘れていたとかで。ちゃんと報告しなさいと、あとで一兄に叱られていました。極めても相変わらずうっかりですよね。
それはともかく。その行灯、押し入れの隅から出てきたもので、実は僕、それを使うのは初めてだったんです。普段は天井のLEDで、卓上ならそれこそ卓上ライトで十分ですから。今日に限ってそれを使うことにしたのは、同室で寝ている方がいたからなんです。その方は部屋の明かりをつけてもいいと言ってくださったんですが、慣れない畑当番でお疲れだったようなのでお休みを邪魔したくなくて。かといって食堂まで行くほどの量ではなかったので、ありがたく同じ部屋で書かせていただくことにしたんです。

→つづく
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