大阪都構想の2回の住民投票(2015年・2020年)に対する大阪市民以外の人達からの印象調査
大阪市では、2015年と2020年の2回にわたり、「大阪市を廃止して複数の特別区を設置する」いわゆる「大阪都構想」の是非を問う住民投票が行われました。
いずれも僅差で反対多数となり、構想は否決されました。これらの住民投票は、大阪市民の間で賛否が大きく分かれる議論を呼び、全国的にも注目を集めました。
あなたは大阪市民ではない立場から、これらの2回の住民投票をどのように感じましたか?
大阪の地方自治や大都市制度のあり方に対する議論として、どのような印象をお持ちでしょうか?

フアン
市民が直接大きな行政案を決めるのは、画一的で効率優先の中央主導に対抗する、多様でゆるやかな共同体の在り方(草の根民主主義)に思えたからです。
しかし、結果は2度とも僅差での否決でした。この「変化への拒否」 こそが、実は最も保守的(右寄り)な本能の表れだったのではないかと感じます。
つまり、人々は「未知の改革」よりも、たとえ非効率でも慣れ親しんだ既存の共同体の継続を無意識に選んだのではないかなと。
それは「伝統的な地域アイデンティティ」や「従来の生活圏」を守ろうとする、根強い保守性の現れだと解釈できます。
したがって、この議論は表面上は行政改革を問うものですが、その深層で「革新(破壊と創造)」対「保守(持続と安定)」 という、政治の根本的な対立軸を浮き彫りにした、極めて示唆に富む事例だったと個人的に思います。

ナトル
多分あと数年は先延ばし される案件なのかもしれない

