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2025年8月の読了
図書館本の多いひと月
『コード・ブッダ』円城塔
『本なら売るほど 1・2』児島青
『円』劉慈欣
『プロトコル・オブ・ヒューマニティ』長谷敏司
『ナイフ投げ師』スティーヴン・ミルハウザー
『「若者の読書離れ」というウソ』飯田一史
『細菌が人をつくる』ロブ・ナイト
『エレファントヘッド』白井智之
『あさってのニュース』北村みなみ
『読書アンケート2024』みすず書房
『ハーモニー』伊藤計劃
『死の島 上・下』福永武彦


以前から知っていたものの、原爆というテーマに怯んで手を出せずにいた福永武彦の『死の島』
8月という季節に背中を押されて読むことに。

舞台は敗戦から8年後の昭和28年。
出版社に勤める相馬鼎が出会ったのは、広島で被爆した過去を持つ画家・素子と、彼女と同居する清楚な箱入り娘・綾子。
双方に惹かれ、一体己はどちらを愛しているのかと逡巡する相馬のもとに、2人の女性が広島で心中したとの知らせが届いた…

作品中で進行する相馬視点の実時間は、僅か24時間。しかしその中には、彼が執筆している小説の断章や、人物の独白などが挿し込まれ積み重なり、さながらミルフィーユのよう。

現実と小説世界を、現在と過去を行きつ戻りつしながら、相馬は広島へと向かう――


どろどろと暗く凝った残酷さと、明るく叙情的な希望と、どちらの印象をも残す作品でした。
この先しばらく、広島や原爆、戦争と平和に意識が向く時は、この作品の人物たちを通して見てしまうだろうという気がします。

#読書 #読了
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2025年7月に読み終えた諸々
『図解曼荼羅入門』小峰彌彦
『わかる仏教史』宮元啓一
『火定』澤田瞳子
『ミネルヴァ計画』ジェイムズ・P・ホーガン
『火山のふもとで』松家仁之
『日本SF短編50 Ⅴ』日本SF作家クラブ 編
『なめらかな世界と、その敵』伴名練
『サロメ』オスカー・ワイルド
『化物園』恒川光太郎
『新しい世界を生きるための14のSF』伴名練 編
『無限病院』韓松
『図書館を建てる、図書館で暮らす』橋本麻里・山本貴光
『神かくし』山岸凉子
『宇宙生物学者プラテス 上・下』さらみ


10年以上前の作品で全く存じ上げなかった『火山のふもとで』
この度文庫化したことで初めて手に取りましたが、良かった!
図書館本を読み、読み返したくなると確信したので購入。
1980年代の設計事務所、紙と鉛筆で引かれる図面や建築模型の無駄のない美しさ、建築のディティールに宿る細やかな心遣い、北浅間の豊かな自然…
次作『天使も踏むを畏れるところ』も読むのが楽しみです。

#読書 #読了
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今年1月から読み始めた《巨人たちの星》シリーズ。
半年余りをかけ、終の旅から帰還しました。

月面での謎の遺体チャーリーとの邂逅に始まり、異星人との交流、仮想世界、果てはマルチヴァースまで。ずいぶん遠くまで行ったものです…

『星を継ぐもの』
『巨人たちの星』
『ガニメデの優しい巨人』
『内なる宇宙 上・下』
『ミネルヴァ計画』
ジェイムズ・P・ホーガン
東京創元社

#読書 #読了
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『無限病院』韓松
早川書房


『三体』著者の劉慈欣と並び称される
中国SF四天王の一角、韓松の長編。

不条理で混沌とした悪夢が延々と続き、
一向に抜け出せる気配はなし。
押し潰されていくような感覚になる医療SF。
これが三部作第一部とは…

終始付き纏う「生 = 逃れられない苦しみ」
という世界観は仏教SFとしても印象的。

そしてどこまでも拡がる十字、十字、十字…

#読書 #読了
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本屋に行くことと
図書館に行くことで
摂取できる栄養は別だし、

本を買うことと
本を読むことと
本を眺めることと
本を携えることと
次読む本を選ぶことで
摂取できる栄養も全部違うよな…
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今日から読み始める『零號琴』
600頁の長編。
どっぷり浸りたい。
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ここ数ヶ月ずっと読みたかった『プロジェクト・ヘイル・メアリー』をついに。

記憶が0という状態から、交互に描かれる過去と現在のなかで明らかになっていく事実に、読む手が読められない。

外部との通信も無く「少なくとも数光年以内で生きているたったひとりの人間」という、『火星の人』以上に孤独な環境で、まさかバディものが展開されるとは…

――ぼくはしあわせ!

#読書
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自分で生計をたてて本を買うようになって思う。

図書館てなんて素晴らしい場所。

あんな膨大な量の本、すべて無料で読めて、2週間も貸してもらえて、一日中だって居られるなんて。

#読書
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近々の。#読了 #読書

五色の舟/津原泰水
詩と散策/ハン・ジョンウォン
グラン・ヴァカンス/飛浩隆
ポリフォニック・イリュージョン/飛浩隆
自生の夢/飛浩隆
からくりからくさ/梨木香歩
飛魂/多和田葉子
少女架刑/吉村昭
魂の形について/多田智満子
菊帝悲歌/塚本邦雄
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自己紹介に代えて
#名刺代わりの小説10選
#読書

夢の遠近法/山尾悠子
夜叉ヶ池・天守物語/泉鏡花
家守綺譚/梨木香歩
麦の海に沈む果実/恩田陸
モモ/ミヒャエル・エンデ
十二神将変/塚本邦雄
狐笛のかなた/上橋菜穂子
象られた力/飛浩隆
飛魂/多和田葉子
就眠儀式/須永朝彦
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