
堕落王
堕落しているものです
自分の心の内を素直に出せたらいいなと思います
ロック

堕落王
俺への態度が少し変わった
柔らかくて弾んだ声だ
嬉しさを感じた
少女みたいな声
俺の中にあった父性が
ドス黒い影を落とす時がある
そうする時またマグナムを模って額に当てる
そして撃ち抜くのだ


堕落王
なんでこんなに勇気が言ったのだろう
いつから自分の感情に背を向けていたのだろう
あぁ
在るべき場所に
気持ちだけ行くのが
まぁそうだろうなってくらい
自然だったのに
俺は見返りを求めず
あなたを破壊せず
急性に全てを変えず
その代わりに感情は伝える
自分の感じた事を見てもらう
あなたの眼を借りて世界を見る
これくらいならいいだろうか
俺は俺で歩いて行く
どこか知らない世界に
いつまでかわからないけど
それも共有できたら
嬉しいな
なんにも変わらないけど
少しだけ変わっている
そういう影響が
微かな胸のしこりが
我々を動かす
それがとても大事なこと
人に影響を与えるのを恐れる
人を壊すのを恐れる
ちがう
普通に生きて
普通に関係してたら
誰しも相互作用するから
きっと普通に
正当性のあるコミュニケーション
意見を言って
話をしたり
俺はただ
普通に生きて
普通に話して
ちゃんと生きて
いたい
思う事を観測していたい
諦めずに
違うことも
自分が劣っていることも
認めて
記録していたい
人間らしく
生きたい


堕落王
これはこうだ
そうだよと彼女は言った
僕はふんふんと聞いていた
聞いているのと彼女が言った
聞いているよと僕は言った
あなたはいつも聞いていないのよと彼女が言った
そうかなと僕は思った
彼女は席を立って居なくなった
自分の部屋に帰ったのだ
彼女の言葉が耳に入らなかったわけじゃない
彼女の感情が理解できなかったわけでもない
ただ過ぎ去っていったから
一切合切が
ほんとの事がわからなかったから
僕はそうじゃないと思ってしまったんだ
そうじゃない
本当の事はそうじゃないんだ
本当の事は
みんなそれぞれの事情ってものがある
そこに至るまでのプロセスがある
言葉で簡単に裁断してしまえないほどの
大きな運命みたいなものだ
良識や良心とは違う次元の悪魔の囁きみたいなものだってある
でも
それが悪だとして
善と何が違うのだろう?
そんなことを考えていると
いつも考えてしまうのだと
君に伝えられたら
もっと相互理解は進んだだろうか
僕の話を聞いてくれるだろうか
彼女の話を聞いていないわけではなかった
ただなにか違うと思ってしまうのだ
あぁこれはまさに
運命だ


堕落王
昨日とてもお酒を呑んだせいだ
社長と昼から夜まで呑んだせいだ
でも寝たらいけなかった
君にあげたい本を
読み直すためだ
この本は僕の友達に教えてもらったものだ
だからあげる前にもう一度見ておきたかった
好きな本は大切な人にあげることも
彼が教えてくれたものだ
僕は本を読み進める
まだ電話は鳴らない
まだ明日は来ない
だから重い瞼に逆らって
まだ僕は眠ることができない
明日が来て欲しいのか
電話が鳴って欲しいのか
まだ僕は眠ることができない


堕落王
WILDFLOWER

堕落王
明るい夜道
眩しい月は
安心できる
いつも怖い夜道
なんだか怖くはない
我々は言葉を恐れる
記録を残すことを恐れる
囚われること
まるで崖から飛ぶように恐れる
馬鹿にされること
馬鹿になってしまうことを恐れる
何が大切だったか
いつも忘れてしまう
死ぬときに
すべてが解体されていく
祈りの言葉も
あらゆる思い出も
切実な感情も
押し流されてしまうのかな
浮き上がる水泡に
託しながら
死を待つ夢に


堕落王
闇に一路の
光有り
羽虫の様に
進むしか無く

堕落王
マタイ受難曲 BWV244 第47曲:アリア:憐れみたまえ、わが神よ

堕落王
なんていい環境なんだろうか
思う事を思う様に話す事ができる
それはとても嬉しいことだと思われる
そういう強さや環境を持つ人はとても幸運だしとても強い人だと思う
そしてゆめゆめ忘れないこと
それはいつまでも続く事がないかもしれない
圧倒的な幸運ということに

堕落王
ほんとうに小さな黒い塊
普段は気にも留めないような小さな塊
ふと疲労に打ちひしがれて振り返ると
それがとてつもなく大きく見える時がある
こんなに大きかったのかと思いながら
それを見ないように努める
一過性のものだと信じながら
つまるところ生きていくのには
それが1番都合が良いように感じる
それと向き合うとは
とてつもなく骨の折れる作業なんだ
できるだけ目を背け
楽しさを推力に前進しながら
それをたまに肌で感じて
生きている事に感謝するのが
いい人生なんだろうな

堕落王
多分必要なのは祈りの言葉
冗談が本当になる
悲しみが空を包んだ時
傅いて祈る
恥ずかしい恥ずかしい祈り
でも仕方ないから
どうか存在をお認め下さい
神じゃない
誰か知らない誰かに
自分のためかもしれない
涙を流しそうな時
叶わない願いを持つ時
どうかお赦し下さい
みんな幸せになってほしいと願うこと
どうかお赦し下さい
静かに無になれない俺を
お赦し下さい
存在してしまうこと
生き続けしまうこと
欲望を持つ事
願いを持つ事
苦しみのトレードオフが限界になったときあなたに祈る事をどうかお赦し下さい

堕落王
暴れる男
哀しいこと
本能に縛られて
悪霊に憑かれた者
祈りはまるで地に両手をつけるようなものなんだ
大地の冷たさと暖かさを感じるため
世界に錨を打ち込むように
魂を現世に縫い付ける儀礼なんだ
孤独の毒と渇望に支配されず
十字を切れと
意味の無い祈りは要らない
もっと切実な祈り
探している

堕落王
辛くて歯を食いしばる人
全ての感情が過ぎ去り
空っぽの器が残る
俺の夢を見ているのは誰か?
全ての指が刺す方向を示す
我々は一つだったと
己の夢
傅いて笑う君も
同じだったと

堕落王
トランプの登場人物みたい
夢にまで見た世界
どこにでも行けるから
哀しそうに背を向けないで
桜が舞っていても
流れる灯籠も
遠くで聴こえる喧騒も
雪を踏む音も
流氷の上のオーロラも
静かに耳をすませばどこにでもいけるから
安心していいのに
温かい繭の中にくるまって
休んでいいから
開いた花が垂れ下がって泣いてる
俺の視点が目を覚ます
夢の入れ替えをしよう
哀しさが癒えるまで

堕落王
記憶が混濁する
夏の日
お祭り
冬の日
踏み鳴らす雪
時間が圧縮されて
放り投げられる
漂って
捻じ曲げられて
どこにいるのかわからなくなる
不安が募る
着地しない
時間
流れる景色が混濁して
どこかに引っ張られて
パソコンの前にいる
光る液晶が目に突き刺さって
とても仕事なんてできそうも無い
頭を抱えた俺がいる
俺は俺なんだと言い聞かせる自分がいる
でももう誰もいなくて
視点だけが遠ざかる
孤独感が意識を支配して
四隅から黒が染み出して
視界を支配する
だから目を閉じて
聴こえる喪失に耳を澄ます

堕落王
壊れても
部品が取れても
進むしかない
停滞しても
進む事が頭から離れない
だから苦しかった
永遠の肯定
どこかにある魂
身体にない気がして
探してた
生きていていいんだよな?
理由を遠回りして
探し続ける
人生のスタートから
下を向いて
落ちてる形の知らない何か
みんなが追い越して周回遅れになっても
恥をかいて俺は這いつくばってる
砂の間に落ちてないかと
恥ずべき人生
何故生きるのか

堕落王


堕落王
煩悩具足の凡夫、火宅無常の世界は、
よろずのこと、みなもってそらごと・たわごと・まことあることなきに、
ただ念仏のみぞまことにておわします。
善人なほもて往生す、いわんや悪人をや。
しかるを世のひと、つねにいふことは、
悪人なお往生す、いかにいはんや善人をやと。
この条、よくよく案ずべし。
おほよそ、もつていはんや善人をやといふこころは、
自力作善のひと、かえって往生しがたしといふこころなり。
自力をすてて他力に帰すと申すは、
わが身をたのみ、わが心をたのむことをやめて、
如来の本願をたのむを申すなり。
すなはち、よきこともなく、あしきこともなき身にて候へば、
ただ念仏のほかにおもはんことはなし。
信心決定して念仏申さんひとは、
歓喜のこころにて、おどろくがごとくなるべし。
いかにしてこの身の往生は一定すべきぞと、
不思議におもひて涙をながすなり。
歎異抄

堕落王
昨日の自分と繋がってる気がする
寝て起きて
死んだみたいで
バラバラになって分解されて
また構成されたかもしれないのに
繋がる余地がある
世界と俺は繋がってる
枕元にあったプレゼント
夢から醒めてもまだあった
大切にしたいな
夢と現実
その境なんて
多層の中では意味のないことだから
存在していいんだ
俺は嬉しかった

堕落王
キャラクターは各々のペルソナを全うする
顔のない兵士はそのままで
勇敢な兵長はそのままで
疑念を持つ参謀もそのままで
世界の理に気付かずに
各々の世界を全うする
そうした混沌の中で
見えざる結論が見えてくる
それが総論でありテーマである
頭が遠回りをして発火する事で
その原体験を追体験する

堕落王
世界が保証してくれる
死んでも生きても
俺は存在が保証されたんだ
こんなに嬉しいことはない
嘘でもいい
本当に
嘘でもいい
こんな素敵な日々なら
死んでもいい

堕落王
入鄽垂手
空から戻り
地に落ちた
自重の重みを感じながら
地に立つ己と
世界に感謝を

堕落王
と思って来た
それが理だと
でも死んでもいいと思えた
まるでポケットに忍ばすエンジェル・ダストだ
そしたら輪郭が回復して来た
俺は俺の善を積み重ねていきたい
生きる理由があるのなら

堕落王
善人でもある
どちらでもなく
意識すら乗っ取られて
起きて寝て
死んで起きて
繰り返して
なんのためか
わからなくなって
ただ存在してもいいなら
俺はまだ生きてもいいだろうか

堕落王
グレーの世界にずっといると
自分が透明になってよくわからなくなる
存在する意味がよくわからなくなる
俺は絶対的感覚があったけど
それすら絶対的じゃないって
知ったらさ
世界の理に飲み込まれて
身動き取れなくて
なんの指方向性もなくなって
全ての人間の感情がダムみたいに流れ込むだけになって
全ての悪と善の始末を取らされているみたいで
ずっと身体だけが疲れ果てて
ダメかもって思ってた

堕落王
俺は身体を脱ぎ捨てられる
憂鬱の砦を捨てて
宇宙の果てでタンデム
もう制限しなくてもいいんだ
心だけは奔る
夢を見る事だけは
パノプティコンを逃れて
やっと俺は魂の欠片を取り戻せたんだ
心臓に血を注ごう
寒い夜
ガソリンスタンドで給油しなくちゃ
想像だけは
俺は救われた
いやむしろ全て
敬意と感謝を
もう二度と会えないと思ってたから
散りゆく花
窓際の一輪の花を切り落とした時
灰色の空を眺めながら
全てを諦めたから
病院のベッドでまた死ねる
流れる雲を目で追いながら

堕落王
骨を拾ってくれる
なんて心強い
多分俺は死ななくて済む
だから死んでも良くなる
影からまた生える菌類みたいに
バックアップを
あなたがみている
それだけで何故か
俺は嬉しいのさ
あなたの影に抱かれながら
俺はまた夢を見られる
俺の数多の敗北の歴史
誰にも知られず死んでくだけだったのに
棺桶で目を覚ます
戦場で朝食を
塹壕で思い出と眠りながら
影踏み遊びは続いてく

堕落王
やっと波動検定三級の門が開いたのでした

堕落王
存在してくれるだけで嬉しかった
母親の腹から出て来てさ
もう二度と安心できないし
しちゃいけないと思っていた
その勘違いで何度も痛い目も見た
悲しくないわけじゃないけどさ
夢でなら逢えるしな
わかるよ
何故かわかってしまう
なんなんだろうな

堕落王
墓守の手向け
薔薇の葬列
砂漠を歩く
金星の民
欺いた罰
こんなにも悲しいのに
恒常性の罠だって
心の防壁

堕落王
俺には両脚がある
煙草を吸いながら
ポケットに手を突っ込んで
誰かを想う
過去と現在
長く伸びた影
夕暮れ時
遊具が止まる
静かな街
田舎の公園
肌寒い
コートはある
二本の脚が歩き出す
どこかに行くことが出来る
立ち止まらずに
どこかに

堕落王
この世の何もかもが嘘で
壊れて消え去って
瓦礫だけになってもどうか
眠る時くらいは良い夢を

堕落王
それを見つめる娘の目
何も言わず
何も残さず
黒い波に歩いて行く
ただ
存在は消せない
闇が彼を包んで呑み込んでも
信頼はあったのだ

堕落王
嬉しい
か

堕落王
解放の声
冷たい手
アルマイト銀
砂の十字架

堕落王
意識は空へ
根を張る
コンクリの海
落ちて痛む傷

堕落王
憂鬱の国
気配の無い
病気の空
良い香りの霧

堕落王
薄っぺらな嘘
重い首
降りる笑い声
顔の無い人たち

堕落王
朝日の筋
揺れる木々
魚群の群れ
ここは静かだ

堕落王
俺は1人
歩いていく
歩道橋の向こう側に
誰も待たない家の向こうに
希望も絶望もない
透明な夜に
雨上がりの煌めきが
目の縁を彩る
輝く夢の果て
全ての生命が死に絶えるような冷たい風
暖かい身体
引き摺って歩く
夢の続きを見る為に

堕落王
everything i wanted

堕落王
ありがとう

堕落王

堕落王
破壊された荒畑の犠牲
低く堕ちる人の鏡像
達成できない目標が下がっていく様に
目標はだらしなく垂れ下がり
目標は目的へと落ちていく
今は思い出と未来にかき消され
今を大切にできない
健全な目的は低く低く欲に塗れて
汚い色味に仕上げられる事すらある
淀んだ色は時に真実を覆い隠す時にも用いられる
残酷な称号はそんな時にもたらされる
腹を掻っ捌いて誠実さを見せたくとも
幾重にも重なった感情の層を検めるのは簡単ではない
我々の理性的でない
無駄とも言える矛盾の葛藤を
抱え切れる情緒と愛を手に入れられるまで
この戦いは続いていく

堕落王
明けない日など
また越える
幾千の夜
明ける時まで

堕落王
ギリギリの夜
潜り抜け
俺はここにいる
存在確認
