
tanθ岡田
二十四歳・高知県民・楽観主義・豪放磊落・低身長男・視力激弱・体毛激濃・鼻低残念・歯並壊滅・接吻下手
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たしかこの親父がいきなりゲーム切断するんよな。セーブしてなかったらほんまにガチギレやで


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「なんやこれ、気持ち悪いな」
「シンビオートやん」

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「うわ、この道めっちゃ危ないな」
「レインボーロードやん」

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ここまで色々と述べてきたが、つまり何が言いたいかと言うと、俺は広末涼子じゃないってことだ。

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調べてみると、なんかイヤホンを繋げる機器との相性で何か電話やら無線やら傍受することがあるらしい。マジで焦った。

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「マッシュにしてください」
おじいさんとおじさんの狭間にいるような定年間近と思われる店員にそう注文した。それさえ言えば通じると思った。だって流行ってるのだから。実際その店員も、マッシュってなんですかとは聞き返して来なかった。
しかし出来上がったのは、昔のジャッキーチェンだった。だいぶ若い頃のジャッキーチェンだ。
「こんな感じでよろしいでしょうか」と鏡で俺の後頭部を見せながら言ってきた。俺は自分の髪型を確認するように首を左右に5回振った後「はい、大丈夫です」と言った。全く大丈夫ではなかったのだが、大丈夫じゃないですと言ったところでこの現実が変わるとは思えなかった。
そもそも俺が悪かった。モテるために1000円カットに行った俺が間違っていたのだ。そもそも1000円カットというのは、モテたいという欲望を捨て切った賢者がただ清潔感を保ちたいがために行く場所なのだ。しかし昔のジャッキーチェンになった俺は清潔感すらなかった。
これからはケチらずに美容室行こ......服もしまむらじゃなくUNIQLOで買お......
こうして俺の大学デビューは失敗し、カナブーンのボーカルやらサモ・ハン・キンポーやら様々なあだ名を付けられるのだった。


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突然、リビングに銃声が響き渡った。一発ではない。機関銃のようにダダダダダとけたたましい音が連続したのだ。
俺は半ば反射的にイヤホンを外し、オカンを見た。何故ならその音はオカンから聞こえたように感じたのだ。
そして俺は呆然とした。オカンはこたつに入って横になっていたのだが、何故か泣いていたのだ。全くもって意味が分からない。脳の処理が追いつかないでいると、再び銃声が鳴り響いた。
どうやらその銃声は、オカンが手にしているマホから聞こえてくるものだと気づいた。俺が首を伸ばしスマホの画面を覗き見すると、白黒の映像が流れていた。その映像の中で兵隊がマシンガンを撃っているのが見て取れた。
「ごめん」
俺の視線に気づいたオカンは涙を手で拭った。
「なんしてん」
「戦争の動画見てたんよ。やっぱ戦争はあかんな。どんだけの日本人が無駄死にしたか。可哀想に」
そう言ってまた涙を流し始めた。オカンの涙を見るのは何年ぶりだろうかとふと思った。考えてみると、しばらくオカンは泣いていなかったはずだ。俺の知る限り、オカンが最後に泣いたのは小3の時にオトンの不貞が発覚した時だった。
何か直接オカンが被害にあって出た涙ではなかったが、息子からするとそんなオカンの泣く姿でも少し心にくるものがあった。こういうことでも泣くんやな、と意外にも思い「そうなんや」と俺は平静を装ってまたイヤホンを付けた。
それから数分後、またマシンガンの音が連続した。まだ見てるんやな、そう思った瞬間だった。
「よっしゃあ!」
よっしゃあ?
俺はイヤホンを外し、オカンを見た。嘘やろ、と思った。俺は自分の目を疑った。オカンが荒野行動をしていたのだ。先程まで戦争の動画で泣いていたあのオカンが、荒野行動で1キルして「よっしゃあ!」と片腕を上げていたのだ。
ゲームはゲームなのだが、その切り替えの速さ、そしてオカンの情緒の波に俺は怖くなり、そこに触れることもできずに俺はまたイヤホンを付けた。
だが、もう講義は終わっていたようで、俺は一人残されたzoomの暗くなった画面をただただ見つめた。また銃声がして「よっしゃあ」と聞こえてきたのを機に、俺は退出ボタンを押した。

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オカンがそれに気づいたのは俺の髪を切ってくれている時であり、急に「え!?」と大声を出すもんだから、俺は切ってはいけない箇所を盛大に切られてしまったのだと思った。
「あんたこれ、10円ハゲ......」
オカンはハサミを置いて、俺の頭髪をむさぼるようにして掻き分けた。
「10円ハゲ? なにそれ」
「ここに10円玉くらいの大きさのハゲができてんのよ」
「え、まじ?」
俺は驚いたふりをした。そして内心、ヤバいと思った。10円ハゲという名称は知らなかったが、実は頭髪の一部が禿げていることには自分でも気づいていたのだ。
というのも、散髪をしたその日の数日前に、俺は同じクラスのとある女子を怒らせてしまい、その女子に髪の毛をこれでもかと言うくらい引っ張られたのだ。もっと具体的に表現しよう。俺はまず、自分よりも背が高いその女子に片腕を巻き付けるようにして首を絞められた。空手をしていて力には自信があったのだが、その子の腕は呪いのように俺の首に張り付いていて離れなかった。そんな抵抗できない状態で俺の髪は鷲掴みにされ、頑丈で生命力溢れる雑草を抜き取るかのように引っ張られたのだ。
そんな拷問が何十秒も続いたあと解放され、俺は膝をつくようにして崩れ落ちた。痛すぎて涙が出ていた。教室の床にはおびただしい数の髪の毛が落ちており、それを見た俺は自分の頭皮を確認した。オカンのいう10円ハゲができてるのを俺はその時に知ったのだ。
「ごめん、お母さんのせいで」
「え?」
俺がどう言い訳しようと一部禿げた頭をフル回転させている時だった。オカンが泣いていたのだ。
「お母さんが離婚したから、ごめんな。あんたにも辛い思いいっぱいさせたな」
後ろから強く抱きしめられた。肩に涙が一滴落ちてきたのが感触で伝わってきた。
円形脱毛症の原因が主にストレスによるだということを小4の俺が知るはずもなく、ただただ意味が分からなかった。
だが、何か上手いこと誤魔化せそうだと思ったので、俺はその波に乗ることにした。
コメント欄へ続く。

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3回目の投稿である。1回目にオトンの最初の浮気の話、次に2回目のオトンの浮気、そして今回3回目、現場のマクドから帰ってきた話である。
俺たちは車で帰った。帰る途中、車窓から歩道を歩くオカンの姿があった。何かが起きているとは思っていたが、何が起きているのかは小3の俺には分からなかった。
先に俺たちが家に着いて、数十分後にオカンが帰ってきた。オカンがリビングまで来た時、まずオトンはグーで殴られた。オトンは一歩後ろに下がったが、すぐに体勢を立て直した。
「すまん」
オトンは頭を下げた。その姿をオカンは見下ろすようにしている。目には涙が滲んでおり、先程豪快に振るった拳は小刻みに震えていた。
今書いていて思ったのだが、オカンは強くなっていた。1回目の浮気が発覚した時、オカンはオトンに媚びるようにして泣きじゃくった。つまり立場はオトンの方が上だったのだ。それがこの時は、オカンが上だった。お前何浮気しとんねんボケが、と口には出していないが、その覇気はたしかに纏われていた。それはきっと子供を産んだことで、母親という強さを手に入れたからだろうと思う。
と書いていて更に思い出したのが、オカンはその後包丁を取り出してオトンに向け「殺○す」と言っていたので、やっぱり根本は何も変わっていないのかもしれない。でもその感情の昂りは仕方ないよなとも思う。
「お、落ち着け真弓」
震えた声でオトンはオカンをなだめた。だがそれはオカンを逆撫ですることになり「お前も殺○して、その女の家庭もぶち壊しにしたる」
ダブル不○倫だった。相手も旦那がいて俺たちと同じくらいの子供がいたという。
それから喧嘩は炎上していき、たまにオカンが俺たちの元に来て「お父さんさん、私以外の女とキスしたんやで!?どう思う!?」と、涙で崩れた顔で小3の俺と5歳の弟にそう言ってきたりもした。
とそのような抗争が何時間にも渡り繰り広げられたのだが、俺と弟は飽きて、ケーブルテレビで録画したドラゴンボール(幼少期)を観ていた。ちょうど桃白白と悟空が戦っているあたりだった。何がちょうどかも分からないが、我ながら桃白白というのが絶妙だと思っている。
離婚するのが決まったのは、桃白白がカリン塔を猛ダッシュで登っている時だった。
コメント欄に続く。

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その日はよく晴れた日曜日だった。俺たち家族は昼ご飯を食べにマクドナルドへ行った。
構図は今でも覚えている。俺とまだ5歳の弟が並んで座り、テーブルを挟んでオカンとオトンが座っていた。各々がポテトやらバーガーを口に運び、その光景は何の変哲もない日曜日の一場面に過ぎなかった。
その何の変哲もない日常に暗雲が差し掛かったのは、俺がシャカシャカチキンを無邪気にシャカシャカしていた時だった。
「何その写真」
聞いたことないオカンの声だった。腹からではなく、深淵から出しているような声だった。
正面に座る俺からの映像をそのまま伝えると、ガラケーを触っているオトン、そしてそのガラケーをどの表現にも当てはまらない表情で覗き込むオカンがいた。
後から聞いた話によると、画面に知らない女とオトンのツーショット写真が写っていたという。
「あ、いや、これは」
僕が宿題を忘れて、先生に怒られる瞬間よりまずい顔をしている。当時は呑気にそんなことを思った。ただ、何かが起きようとしているという確かな予感も小学生ながらに感じていた。
「帰る」
そう言ってオカンは本当に帰った。車で来ていたのに、歩いて帰り出した。
オトンは文字通り頭を抱えた。口をパクパクと動かし、精気のこもってない目で虚空を見つめていた。そこに父の威厳は既になくなっていた。
何かが起きようとしているという予感はただの事実に変わり、俺はシャカシャカチキンをひとかじりした。レッドペッパーのスパイスが口の中に広がった。
次の投稿に続く

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オカンと付き合い3年が経った頃、オトンは別の女を好きになってしまった。というのも、依存体質で束縛が激しいオカンに多少なりとも嫌気がさしていたらしい。それに、オトン自体恋愛経験が少なかったこともあり、別の人とも恋愛をしてみたかったのだという。
それでも、隠れて浮気をすることには抵抗感を覚えたらしく、オトンはオカンにハッキリ言った。「好きな女ができた。別れてほしい」
オカンは、この世の絶望を体現するかのように号泣したという。「お願い、出ていかないで、別れないで」同棲していたので、自分の荷物を持ってオトンは出ていこうとした。情はあり寂しくないと言えば嘘になるが、それでも好きになった女を手離したくない気持ちの方が強かった。
オトンは出ていき、好きになった女の元へ一目散に向かった。そして会うなり、その女に想いをぶつけた。「好きだ、付き合ってくれ」
オトンは振られた。悲しさより、びっくりが先に来たという。なんせ振られるなんて微塵も思っていなかったのだ。振られた理由は知らないが、どうせオトンのことだから、その気のない思わせぶりに引っかかったのだろう。
オトンは、オカンがいる元に帰ってきた。「ごめん。俺やっぱりお前のことが好きだ。結婚してくれ」
オトンは恥を知らなかった。一種の尊敬すら覚えたくらいだ
そんなこんなで2回目に至るわけだが、文字数制限の都合のため、またの機会に。

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