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むぎ

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どなたかこの禁止区域の廃墟持っていないですか?
凄い自分好みなので使いたいんです[大泣き]
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toilet近左衛門

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近所に、すごい有名な廃病院があって、廃墟としても心霊スポットとしてもめちゃくちゃ魅力的なんだけど許可取りがめんどくさくて行ってない

いつか行きたい
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ダレン

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鳴潮の3章
廃墟化した世界
意外に面白い
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野獣輩先

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ネオアームストロングサイクロンジェットアームストロング砲じゃねーか。完成度高けーなオイ

#写真好きな人と繋がりたい #GRAVITY写真部 #ファインダー越しの私の世界 #廃墟 #写真
写真の星写真の星
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夢見る機械の修理屋

夢見る機械の修理屋

教団の権力基盤は、恐怖と歓喜の二元論という非人道的な手法によって強固に管理された。政敵や異端者には、ドパミン作動性経路を遮断する強力なアンタゴニストが秘密裏に投与され、精神的廃墟(アパシー、無快感症)が残された。指導者は、自らを「トランスミッターの仲介者」、すなわち神意を伝える化学的な媒介者と位置づけ、政治的エスカレーションを加速。彼らの新しき神権政治は、神経伝達物質の恒常性を意図的に破壊し、国民を薬物依存という鎖で繋いだ。この体制は、恐怖の神経変調を統治の祭儀として機能させたのだ。
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#花彩命の庭 #初投稿 #タスク

『花彩命の庭 ― 影色の来訪者』

最初にその庭の噂を聞いたのは、
失踪した姉・紗耶の手帳を調べていたときだった。

——“花彩命の庭に行く。
   答えはきっと、あそこで見つかる。”

たったそれだけ。
だが、その一文がすべてを狂わせた。

姉が消えたのは十七日前。
警察は「自発的な家出」と判断し、調査はほぼ止まっていた。
けれど、紗耶を知る者なら誰もがわかるはずだった。
あの優しい姉が、何も言わずに家を出るわけがない。

「花彩……命の庭……?」

手帳をめくる指がかすかに震えていた。
どこかの観光地の名前だろうか。
それとも、何かの暗号か。

だが数日後、奇妙な報告が届く。

“町外れの古い温室で、夜ごと光が漏れている”
“誰も住んでいないはずなのに、影のように人が出入りしている”

その温室には、昔から噂があった。

——“花の色が人の心を映す”
——“願いを叶える庭だが、代償がある”

そして、その名前は。

「……花彩命の庭。」

紗耶の日記と噂が重なった瞬間、
胸の奥がざわついた。
そこに行けば、姉の行方がわかる——
そんな直感があった。

夜、懐中電灯を手に温室へ向かう。
門は少しだけ開いていた。
まるで訪問者を誘うかのように。

扉を押すと、
中に広がっていたのは朽ちた温室ではなかった。

光の粒子がふわりと浮遊し、
夜なのに庭は明るく照らされていた。
風はなく、音もない。
けれど花々だけが呼吸するように揺れている。

その中心に、一輪の赤い花が咲いていた。

見たことのない赤——
赤というよりも“鼓動”そのもののような光。

その前に立つ影があった。

「……紗耶……?」

呼びかける声が震えた。
影がゆっくり振り返る。

姉だった。
確かに、そう見えた。

だがすぐに違和感が走る。

瞳が、色を失っている。
すべての感情を忘れたような、空洞の目。

「来たのね。」

音のない声が、頭の奥に響く。
口は動いていない。
だが確かに紗耶の声だった。

「どうしてここに……?」
「……答えを探しに。」
「答え?」

紗耶は赤い花に視線を落とした。

「人の“影”を食べてくれるの。
痛みも、後悔も、罪も。
全部、この庭が吸い取ってくれる。」

ぞくりと背筋が冷えた。

「でも……影を渡し続ければ、いつか“自分”がなくなる。
影が人を形づくるから。」

「それで……そんな姿に……?」

紗耶は首を横に振った。

「違う。
私は自分の意思で影を手放した。
もう苦しまなくていいように。」

花々がざわりと揺れる。
まるで紗耶の言葉に呼応するように。

「あなたも……影を捨てに来たんでしょう?」
「違う! 俺はただ、姉さんを迎えに——」

言い終わる前に、
足元の花が光った。

色は、濁った灰色。

「……嘘。」
紗耶が小さく呟いた。

「その色……あなた、ずっと無理してたんだ。」

胸が刺されたように痛む。

誰にも言わなかった苦しみ。
踏み潰した感情。
見なかったふりをしてきた後悔。

花はそれらを、容赦なく暴き出す。

「大丈夫。
影を吸わせれば、全部消える。」

紗耶が手を伸ばしてくる。
だがその指先には体温がなかった。

触れたら——
もう戻れなくなる。

「姉さん……帰ろう。
一緒に帰ろう。
影なんか捨てなくていい。
苦しくても、生きててほしい。」

その瞬間、
赤い花が大きく音を立てて揺れた。

怒っているように。
独占を許さないかのように。

紗耶が苦しげに胸を押さえる。

「……だめ……花が……離してくれない……っ」

その姿に、衝動的に手を伸ばした。

「姉さん!!」

指先が触れた瞬間——
世界が割れた。

花々が一斉に黒く染まり、風が逆巻き、
温室が悲鳴を上げるように音を立てる。

「離れちゃだめ!!
手を……離さないで……!」

崩れていく花の海の中、
必死で紗耶の腕を掴んだ。

「帰るんだ……!
まだ終わりじゃない……!
影があってもいい、苦しんでいてもいい……
それでも生きて、戻ってきて……!」

紗耶の瞳に、かすかな色が戻った。

「……そんなこと……言ってくれたの……
初めて……だよ……」

赤い花が何かを奪い返すように巻きつく。
紗耶の身体が引き戻されそうになる。

「行かないで!!」
「……行かない……
絶対、戻る……!」

最後の力で紗耶の腕を引き寄せた。

花の根が裂け、光が弾け飛び——

温室は、
静寂の中に沈んだ。

気がつくと、
紗耶は腕の中で眠るように息をしていた。

温室はただの廃墟に戻っている。
花は一輪もなく、色も光もどこにもなかった。

ただ、紗耶の胸元にだけ
小さな白い花びらがひとつ残されていた。

それは“影を手放さずに乗り越えた証”のように見えた。

外に出ると、夜明けの光が差し込み始めていた。
まだ寒い朝だったが、
姉の手は確かに温かかった。

——花彩命の庭は消えた。
——けれど、失われずに済んだ命があった。

そして、
それだけで十分だった。
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614号室

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