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しらいぬ🍊
アクア−Devil
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広い広い夜空の下に、小さな村がありました。 村には、星が大好きなおんなのこ、ルナが住んでいます。 ルナは毎晩、窓から空を見上げては、キラキラ光る星たちに話しかけました。
「ねえ、お星さま。みんなはどんな夢を見ているの?」
ある夜、ルナの窓辺に、ひときわ大きく輝く流れ星が舞い降りました。 ヒュルルル…と、光のしっぽをひきながら、ルナの手のひらに落ちたのは、 ちいさなちいさな、光る「星の種」でした。
「まあ!これは一体…?」
ルナがそっと種を土に植え、大切に水をあげて眠りにつくと、 次の朝、その場所には、小さな芽が顔を出していました。 その芽は、一日一日、ぐんぐん伸びて、 夜になると、てっぺんに小さな星がキラキラと輝き始めます。
「これは、みんなの『ねがい』の星なのよ」
どこからか、やさしい声が聞こえました。 星の種は、人々の心に宿る「願う気持ち」を吸い上げて、 夜空に新しい星を咲かせる木だったのです。
ルナが木を見上げると、そこにはたくさんの小さな星が、 それぞれ異なる色で、やわらかく光っていました。 それは、村のみんなの、ひとつひとつの「夢」や「希望」の色でした。
「お星さまは、みんなの夢を、ずっと見守ってくれているんだね」
ルナはそっと、自分だけの願いを心に描き、 新しく輝き始めた星たちを見つめました。
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🌌 そして今日も、夜空の片隅で、 人々の願いが光る、小さな星の木が、 ひっそりと、美しく輝いています。
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💫 おしまい

