『葉桜の季節に君を想うということ』感想(※ネタバレあり)活力とやる気に満ち溢れた主人公・成瀬将虎が「蓬莱倶楽部」という怪しい組織との根深い因縁を解決し、事件を収束させるまでのいきさつも、その中途で出会う人々との交流も、どちらも読んでいてすごく楽しかったです!最後まで読まないとわからない(ここが本当にすごい)のに、作中ぜんぶを通してテーマが示されていて、冒頭で読者の心を掴んだあたりで、筆者にはこのオチまで思い描けていたんだろうな……と思いました!とにかく文章が淡麗で読みやすくて、話の運びも綺麗で、どんでん返しの作法みたいなものがバシビシ感じられて、ミステリとしても上質!技術とテーマの一貫がとにかく素晴らしいので、小説というものへの理解を深め、お手本にするのにもピッタリだと思います!