人気

きまぐ
チケ切れ説が浮上したが期待してもいいのだろうか

つんつく♂
#ゲスの極み乙女 #Spotify #高校生


ハツミ

罪な🐧
「ハツミさんという女性の中には何かしら人の心を強く揺さぶるものがあった。
そしてそれは決して彼女が強い力を出して相手を揺さぶるというのではない。 彼女の発する力はささやかなものなのだが、それが 相手の心の共振 を呼ぶのだ。
それは充たされることのなかった、そしてこれからも永遠に充たされることのないであろう 少年期の憧憬 のようなものであったのだ。
そのような 焼けつかんばかりの無垢な憧れ をずっと昔、どこかに置き忘れてきてしまって、そんなものが かっての自分の中に存在したことすら長いあいだ思いださずにいたのだ。
ハツミさんが揺り動かしたのは僕の中に長いあいだ眠っていた〈僕自身の一部〉であったのだ。そしてそれに気づいたとき、僕はほとんど泣き出してしまいそうな哀しみを覚えた。
彼女は本当に特別な女性だったのだ。 誰かがなんとしてでも彼女を救うべきだったのだ。 」
この2年後ハツミさんは自殺した
これに対しての私の解釈なんだけど
ハツミさんと一緒にいたらどうなんだろうって想像してみた。
みんな自分の気持ちに無意識に嘘をついて生きていて、それがあたりまえになって自分を見失った頃にやっと大人になる。大人になったからそうなったのか、そうなった時に人は大人だと評価するのかは知らない。でも私はずっと大人になりたかったと思う。
素直に自分の気持ちと向き合って生きるという事は鎧を着てないに等しく、凄く無防備な状態。だって鎧を着てなければ剣で切り付けられたら重傷でしょ?残念ながらこの世のほとんどの人間は他人にとって害だからそうやって鎧を着るしかない。その代わり剣を振り回してくる奴がいても生身を傷付けられるわけではないから大して痛くはない。でも代償があって自分の感情を失うということは創造性や感性、人間らしさも同時に失う事になる。私は泣き叫んで動物みたいに理性なく訴えることしかできない子供こそ実はよっぽど人間らしいんじゃないかって思う。だってこんなに嘘がないのに忖度なく誰かを思えるのもまた子供だと思うから。鎧を着ずに大人になれる人間はよっぽど心が強いか、元から人にとって害じゃない人間か、このどちらかしかない。だから本当に自分が望んでるもの、本当の思いを自分の代わりに代弁する人間(ハツミ)、そういう人間と接することで、とうに忘れてしまった感情が呼び起こされ、共振をよんだんだと思う。
まだ大人にならなくても許されたあの頃の、人にも未来にも期待してキラキラしていたあの頃の気持ち。当然嫌なものだけを拒絶するなんてそんな都合良い訳がなく、拒絶と同時に断ち切ってしまったそれは本当に特別なものなんだよ。
人の心を本当に動かすのは嘘のないものだけ。
自分が出来ないから間接的に代弁してくれる存在がいるととても心地が良い。それが良いものでも悪いものでも。
