知り合いが勧めてくれたお菓子を買いに京都に来た。由緒あるのか、そのお店の面構えは重厚なものであった。ふと不安がよぎったので、いつもは持たない財布を持参し店に。お目当てのお菓子を見つけ店員に告げる。「現金のみなります」と、店員さんからご丁寧な言葉。やはり、キャッレスは使えないのか〜、予想は的中。財布から現金を出し、無事に決済を。商品を待つ間、隣では息子くらいの年齢の女性が同じ商品を頼んでいたが、次の店員のあの言葉「現金のみになります」との声に、一瞬凍りつく女性。キャッシュレス使えないんですか?、申し訳ありませんとのやりとり。慌てて財布の中の現金を確認するが足らない模様。出直してきますと慌てて外に出られた。そうこうするうちに僕の商品は手渡され、外に出るとさっきの女性がチャリンゴに乗るところであった。「いくら足らなかったん?」「70円」「じゃあこれで」と100円を渡した。遠慮する彼女をおいて車に乗り込んだ。昔、長男も見ず知らずの人に助けてもらったことを思い出した買い物であった…