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心よりご冥福をお祈り致します。
【CNN記事】
保護活動家ジェーン・グドール氏死去、91歳 野生のチンパンジー観察で霊長類研究に革新
配信 2025年10月2日 13:35更新 2025年10月2日 15:44
CNN.co.jpGetty Images
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(CNN) 野生のチンパンジー研究に生涯をささげ、動物の行動や感情への理解を深める功績を残した英研究者で自然保護活動家のジェーン・グドール氏が死去した。91歳だった。同氏の団体が1日に明らかにした。
グドール氏のフィールドワークは女性としての障壁を打ち破り、動物に対する科学研究の在り方を一変させただけでなく、チンパンジーの感情や個性を記録して人と動物の境界をあいまいにした。
同団体によると、グドール氏は講演ツアーで訪れていた米カリフォルニア州で亡くなった。自然死だった。
SNSには「グドール博士の動物行動学者としての発見は科学に革命をもたらした。自然界の保護と再生を飽くことなく訴え続けた」との声明が掲載された。
グドール氏は英ロンドン市の出身。2004年に大英勲章を、25年には米大統領自由勲章を受章。02年には国連平和大使に任命された。
1960年、上司だった著名人類学者ルイス・リーキー氏の要請で、タンザニアのゴンベ川チンパンジー保護区に赴任。26歳だった当時、高等教育は受けていなかったものの、アフリカと動物には以前から強い関心があり、野生のチンパンジーの観察という画期的な研究に乗り出した。
チンパンジーたちは最初、グドール氏の姿を見ると逃げてしまった。
「彼らはそれまで白い類人猿を見たことがなかったから」。同氏は2019年のインタビューでそう語っている。
しかし「白ひげのデービッド」と名付けた高齢のチンパンジーと出会ったことで、状況は一変する。グドール氏は森の中でデービッドを追いかけて、ヤシの実を差し出した。
「彼はヤシの実を受け取って、取り落としてしまったけれど、とても優しく私の指を握ってくれた」「チンパンジーはこうやってお互いを認めて合っていた」
「この瞬間、私たちは、きっと人間の言語よりも古い方法でコミュニケーションを取っていた」
ゴンベのチンパンジーたちと暮らしながら、チンパンジーが肉を食べることや、道具を使うだけでなく作ることも発見した。
「シロアリ塚へ出かけたチンパンジーたちは、小さな葉の付いた小枝を拾い上げると、葉をむしり取った」。2017年のドキュメンタリー「ジェーン」で同氏はそう語っている。「チンパンジーたちは葉をむしった小枝を塚に差し込み、簡単にシロアリの群れを集めて食べていた」
何カ月もかけてチンパンジーの群れに溶け込んだグドール氏は、それぞれに名前を付け、感情を読み取ることを学んだ。
「私がチンパンジー研究を始めた当時、どうすればいいのか教えてくれる人は誰もいなかった」「1960年当時、世界は野生のチンパンジーのことを何も知らなかった」
森林をはい、チンパンジーに番号ではなく名前を付け、性格や感情を記録するというグドール氏の研究方法は、学会に大きな波乱を巻き起こし、動物行動学者仲間に衝撃を与えた。自分の研究が全部間違っていると言われても、グドール氏の信念は変わらなかった。
「ゴンべでの私の観察は、人間は特別だという考え方に対する挑戦だった」「私が若くて未熟な女の子だという理由で私の観察を信用できないと決めつけて、無視すべきだと主張する人もいた」
1963年、ナショナル・ジオグラフィック誌に初めて同氏の記事が掲載されたことで、グドール氏は世界的に有名になった。
65年には英ケンブリッジ大学で動物行動学の博士号を取得。同年、夫と共にゴンべ川研究センターを設立した。
今もゴンべ川が流れる小さな森林は、世界最長かつ最も詳細に野生動物を研究する拠点となっている。



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