中学時代の冬、塾帰りの事なんですけど夜は11時を回ってチャリ漕いでたんですよ。 田舎なもんで人気も無いしたまに車が通るぐらいの田んぼしか無い暗い帰路でした。 肌寒さもあってスピード出すのを遠慮しながらチャリのライトを頼りに走ってたら前から音が聞こえたんですよね。「キィ…キィ…キィ…」って遠くを見たらこっちにボンヤリとした明かりが近づいて来てて向かいからもチャリが来てるって分かりました。古いママチャリを一生懸命漕いでるような感じだったもんで年寄りがこんな時間に〜なんて思いながら互いにすれ違う訳なんですけどね、すれ違いざまにそっちを見てみると誰も居ないんですよ。厳密に言えば無人のママチャリが前カゴに花を1輪だけ乗せてゆっくり走ってたんです。めちゃくちゃビックリした時って逆に声出ないんですよね、グッと喉になんか詰まる感じで顔の筋肉が強ばって。表情そのままに背筋にゾクゾクとしたものを感じた時には全力でチャリを漕ぎ始めました。ペダルを回すキィキィした音が遠くなり、聞こえなくなった頃に安心して足をペダルから浮かせたんです、身体の力を抜いて深い息を吐こうとした瞬間でした「キィキィキィキィキィキィキィキィキィキィキィキィキィキィ!!!!!!」ものすごい早さで音が大きくなり始めました。背中から感じたおぞましい気配に振り向く勇気もなく、またひたすら全力でチャリを走らせました。なんとか振り切って自宅のマンションの駐輪場に隠れるように入り、チャリのスタンドを蹴り下ろして息を整えて自宅へ向かおうとすると…隣に停めてあったママチャリの前カゴに、1輪の花が入ってたんです。ここで目が覚めました。おはようございます。