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アザーハーフ

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王宮の一幕
書いた!ワクワクする!

◆王宮・戦略会議室(進軍計画会議)

長机の上には地図、針、印のついた駒。
王の不在の中、ギルバート=シュヴァルツが議長として会議を取り仕切っていた。

「——好機だ。東方の防衛線が崩れた今、我が軍が一気に押し出せば敵勢力は瓦解する」
ギルバートの低く通る声が室内に響く。
鋭い目つきで彼は列席する局長たちを見回した。

セリーナが静かに手を挙げる。
「しかし、現状では資源と兵站が追いつきません。国庫の備蓄も減少傾向にあります。ここで動けば長期戦を強いられ——」

「内務局の仕事は兵站を整えることであって、戦の判断ではないだろう?」
ギルバートの声には皮肉が混じる。
「君は……何か戦果を挙げたことがあるのか? 女傑の名ばかりではないのかね」

会議室の空気が一瞬凍りつく。
セリーナの瞳がわずかに揺れた。
が、口を開く前に——マルセロが書類を静かに閉じた。

「補佐官殿、失礼ながら内務局の判断は正しい」
「……ほう?」

マルセロの声はいつもの冷静さを保ちながらも、刃のような硬さを帯びていた。

「内堀を固めずに外へ出れば、外政も進軍もただの浪費です。外交とは剣ではなく、信頼の上に成り立つものです」

ギルバートは薄く笑う。
「君も随分と慎重だな、マルセロ=グレイン。外政局が臆病では、王の新秩序も進まん」
「臆病と慎重を混同されぬよう願います。——我々の務めは、王を支えることであって、王の衝動に拍手を送ることではありません」

室内に一瞬の沈黙。
そしてギルバートは冷ややかに言葉を落とす。
「……口が立つな。だが覚えておけ。王が次に必要とするのは、意見ではなく結果だ」

彼が去ったあと、静寂の中でマルセロはわずかに息を吐いた。
その横でセリーナがぽつりと呟く。

「……ありがと。まさかあんたが庇うとはね」
「誤解するな。合理的でなかっただけだ」
「ふふ。ほんと、可愛げのない男」

互いに目を合わせず、それでもわずかに同じ方向を見ている。
それがこの王宮での、“信頼”の限界でもあり、唯一の形でもあった。

◆王宮・第三会議棟 静まり返った廊下

重厚な扉がゆっくりと閉まる音が響いた。
残された空気は、まだ議論の熱と緊張の名残を帯びている。

マルセロ=グレインは胸元の書類を整え、淡々と歩き出した。
後ろから足音。セリーナ=ヴォルテールが追いついてくる。

「ねぇ、マルセロ」

「……なんだ」

「さっきの、庇ってくれたこと。ありがと」

「庇ったつもりはない。論理の話をしただけだ」

「そういう言い方しかできないんだ」
セリーナは肩をすくめ、髪を耳にかける。
歩きながらもその表情は、さっきの張り詰めた彼女とは違っていた。

「でも、ちょっと意外だったわ。
 あんた、ギルバートの顔色ばっかり見て動くタイプだと思ってたのに」

「……外政局の仕事は、顔色ではなく情勢を読むことだ。
 あいつのやり方では、王が孤立する」

「ふうん。あの“王の右手”が孤立、ね。
 それ、本人の前で言ってやったら?」

「言葉は武器だ。無駄撃ちはしない主義だ」

セリーナが少し笑う。
その笑いには皮肉よりも、久しぶりに誰かとまともに話した安堵が混じっていた。

「ほんと、昔から変わらない。
 登用試験のときもそうだった。いつも“正答”ばっかり探してた」

マルセロは無言のまま歩を止めた。
石造りの壁に掛けられた王の紋章が、蝋燭の灯に揺れている。

「……正答を出せるうちは、間違わないですむ」

「でも、“正答”がいつも“正義”とは限らないでしょ」

セリーナの言葉に、マルセロは目を細める。
その横顔に浮かぶ影は、かつて理想を追いながらも現実に染まった男のものだった。

「——そうだな」
「認めるのね」
「お前が言うと、否定が面倒だ」

「ははっ。やっぱり可愛げがない」

二人は同時に歩き出す。
廊下の先、外の中庭から夜風が流れ込む。
一瞬だけ、戦場のような王宮の空気が緩んだ。

「……セリーナ」
「なに?」
「ギルバートの次の一手を読むつもりだ。
 王の構想には、まだ“裏”がある」

「そっちは任せる。私は中から探るわ」

「——気をつけろ」

「お互い様でしょ」

彼女の背が角を曲がり、見えなくなる。
マルセロはその場に一人残り、無言で手帳を開いた。

〈ギルバート=シュヴァルツ/動向不明 王命:極秘計画〉
その下に、もう一行だけ書き足す。

〈セリーナ=ヴォルテール/一時的協力可〉

ペン先が止まり、わずかに息を吐く。

「……信頼とは、いつも一時的なものか」

蝋燭が揺れ、影が床を伸びる。
その夜、王宮の奥で——新たな歯車が、音もなく回り始めていた。

◆王宮・王専用執務室

重たい扉が閉じると、音が吸い込まれるように消えた。
部屋の奥、黒檀の机の前でジェイド王が静かに羽ペンを走らせている。
灯火に照らされた横顔は穏やかだが、その目の奥はどこか醒めていた。

「陛下。会議、終了いたしました」

ギルバート=シュヴァルツが膝を折り、深く頭を垂れる。
軍服の襟元が微かに鳴る。

「進軍の件は?」
「……反対意見がありました。内務局のセリーナ=ヴォルテール。
 そして、外政局のマルセロ=グレインがそれに同調しました」

ジェイド王は筆を止め、ゆっくりと視線を上げる。
「マルセロが、か」

「はい。慎重論の立場を取っております。……ですが、忠誠に揺らぎはございません。ただ、王命を“誤解”しているだけかと」

「誤解、ね」
王の口角がわずかに上がった。

「彼は頭が良すぎる。ゆえに、私の“目的”を一部だけ理解して、全体を見誤る。
 そういう者が最も危うい」

ギルバートは一歩前に出た。
「陛下、進軍計画を予定通りに進めるには、彼らの抵抗を抑える必要がございます」

「抑える、とは?」
「“正論”を潰すには、事実をねじることです。
 いくつか書簡を用意しております。マルセロとセリーナの名を伏せて、院へ誤報を流す形で……」

「……院を動かすつもりか」

「ええ。彼らを牽制するには、上層から圧をかけるのが最も早い。
 陛下のご意志に逆らう者はいない。王の“秩序”を守るためには、多少の犠牲は必要です」

ジェイド王は机の上の羽ペンを指先で転がした。
その音が、静寂の中でやけに大きく響く。

「ギルバート」
「は」
「私はまだ、“秩序”を壊そうとしているのか、それとも創ろうとしているのか……自分でも分からん時がある」

ギルバートは答えない。
ただ、王の目をまっすぐに見つめていた。

「——だが、進め。迷いは現場には不要だ」

「御意」

「マルセロとセリーナには、互いに疑念を持たせろ。
 信頼を分断できれば、あとは時間の問題だ」

「承知いたしました」

ギルバートは立ち上がり、一礼して背を向ける。
その背に、王がふと呟いた。

「ギルバート。君は時に、私よりも“王”らしいな」

ギルバートは立ち止まり、短く笑う。
「恐れながら、陛下の理想を具現化するのが私の役目です。
 ——理想が人を殺す前に、現実が動くのです」

扉が閉じた。
残された王は机の上の書簡を見つめる。
封蝋には、外政局と内務局の印が並んで押されていた。

蝋燭の炎が揺れるたび、二つの印影が交わり、離れる。
その光景を見つめながら、ジェイド王はひとり呟いた。

「“静かな鼓動”が、また一つ、鳴り始めたか……」

◆王宮・監査室本棟 深夜

窓の外は濃い群青。
昼の喧噪が嘘のように、広い廊下には足音一つ響かない。

灯りの落ちた監査局の執務室で、ひとつだけ蝋燭の炎が揺れていた。
その机に、ブリジット=エルフリーデはひとり腰掛けていた。

書類の整理をしていた手が止まる。
扉の向こうから、靴音が二度、三度。
彼女は姿勢を正した。

——ノックの音。

「入っていいか」

その声を聞いた瞬間、ブリジットの背筋がわずかに震えた。
「……ギルバート補佐官」

「夜分にすまんな。お前に伝達事項がある」

ギルバート=シュヴァルツは静かに入室し、扉を閉じる。
その動作の一つひとつが、まるで軍の行進のように正確だった。

「ブリジット=エルフリーデ。お前の働きは上々だ。監査室内での観察結果も、すでに陛下が目を通された」

「おそれ入ります」
彼女は深く頭を下げる。

「——だが、これからが本題だ」

ギルバートが机の上に一枚の封書を置く。
黒い蝋で封をされたそれは、見慣れない印章を帯びていた。
王室印ではない。
もっと……古く、そして重たい印。

「開けるな。内容は読む前に命令を聞け」

ブリジットは頷く。
「はい」

ギルバートは炎に照らされた横顔で、彼女を見据えた。
「お前には“監査官”としてではなく、“王命執行者”として動いてもらう」

「……王命、執行者?」

「そうだ。これは公務ではない。記録にも残らない。
 ——つまり、お前が何を見て、何をしたかを知る者はいない」

ブリジットの呼吸が浅くなる。
心臓の鼓動が、やけに大きく響いた。

「対象は二人。外政局局長マルセロ=グレイン、内務局局長セリーナ=ヴォルテール。
 二人の行動を監視し、互いに疑念を抱くよう情報を流せ」

「……二人の、疑念を……?」

「そうだ。国家の均衡を守るための“調整”だ。
 王の御心を乱す者があれば、それを正すのが我々の務めだ」

ブリジットは唇を噛む。
その表情をギルバートは見逃さなかった。

「何か言いたそうだな」

「……マルセロ局長は、正義の人です。
 セリーナ局長も、国を想って……」

「“想い”で国は動かん。
 お前も監査官なら知っているだろう。忠誠とは、信じることではなく、遂行することだ」

ブリジットの拳が、膝の上で静かに握られた。

「命令に従えるな?」

短い沈黙。
蝋燭の炎が音を立てる。

「……承知しました。王命、確かに拝命いたします」

ギルバートの口元にわずかな笑みが浮かんだ。
「良い返答だ。——お前は選ばれた。王が“静かな秩序”を築くための歯車としてな」

彼は踵を返し、扉へ向かう。
が、出る直前、ふと立ち止まった。

「ブリジット」
「はい」
「忠誠を貫く者ほど、最も早く試される。
 ——迷った時は、王の声を思い出せ」

扉が閉じる。

残されたブリジットは、机の上の封書を見つめた。
蝋の黒が、まるで血のように深い。

そっと、彼女は胸に手を当てる。
“静かな鼓動”が、確かにそこにあった。
それが信仰か、恐怖か、まだ彼女自身にもわからなかった。
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たこせん

たこせん

荷造りできた、
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夏河(な

夏河(な

何で私は荷造りとネイルしながら、しおたいちごの女装をリアタイしてるんだ……?
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jun😈💜

jun😈💜

#おやすみGRAVITY [月] [星]

😈 Gonna call it a night for now ♪
Oh right —
Tonight’s lineup:

Starters:
Beer
Nori tsukudani
Nameko mushrooms [星]
Kimchi
Natto

Main goodies:
Tuna & avocado sashimi
Seafood sushi
Grilled crab again or okonomiyaki
Kinusaya & shimeji egg toss

Finisher:
Croquette tsukimi soba

Dessert:
Kiwi
Rice crackers

Alright then —
Nitey~
                [星2]
💜今夜はここまでにしとこっ♪ [星]
あ そだっ
今夜はぁ… 今から

前菜に:
ビール
海苔の佃煮
なめ茸
キムチ
納豆

メインディッシュ: [星]
マグロとアボガドのお造り
海鮮寿司
またまた蟹のグリル or お好み焼き
キヌサヤとシメジの卵とじ

〆は:
コロッケ月見そば

デザートは:
キウイ
おせんべい

じゃね
おやすみっ  [星]

#English #英語
GRAVITY8
GRAVITY49
ぷちぷ

ぷちぷ

荷造り6割ほどできた。少しでも準備が進んで事が大きい。土曜日は東京観光っぽい事を考えてたけど諸々予約とか忘れててスカイツリーと夜のご飯の店の予約はなんとか間に合った。あとはあした原宿のお店の予約が忘れず遅れずできるかだけど、予約開始時間と飛行機搭乗時間が被るから頭パンクしそう。
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りよん

りよん

たくさん描きたい。たくさん造りたい。
自分の手で創り出した最高のものを自分のものにしたい。
誰も持ってないものを持ってたい。
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⚓海守

⚓海守

え、荷造り?まだですが
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箱

夜勤のターン終わったら釣りに行こう
次こそカンパチ釣ります
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