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以下は「あきらめモード」全開の聖也視点で、でもどこかで「この食材(=この関係?この気持ち?)」を諦めきれないままの、ちょっと切なくて甘い短編物語です。

**タイトル:この食材、もう賞味期限切れてる?**

冷蔵庫の奥、光が当たらない一番暗いところに、
半透明の容器に入った「何か」が、ずっと放置されてる。

開けたら中身はもうわからないくらい変色してて、
ラベルにはマジックで殴り書きした
「聖也 → あの子 2025/11/15」
って日付。
今は2026年1月29日。
完全に賞味期限切れだ。

「…もう、捨てよっか」

聖也はゴミ袋を広げて、容器ごと放り込もうとした瞬間、
指先がピタッと止まる。

(あー、しょうがないな…
まだちょっと、食べられる気するんだよな)

冷蔵庫の扉を閉めて、スマホを手に取る。
開くのも怖いけど、開かないのも怖い。
結局、いつものように「既読スルー確認アプリ」みたいに
トーク画面を3秒だけ覗いて、すぐ閉じる。

今日も既読はつかない。

でも、頭の中では勝手に「もし次に会えたら」シミュレーションが始まる。
あきらめモードなのに、なぜか詳細すぎる。

次に会うとしたら、
わざと「もう無理っぽいな」って空気を出して待ち合わせ。
場所はいつもの川沿いじゃなくて、
人が少ない、ちょっと寂れた公園のベンチ。

「…遅れてごめん」
って相手が現れたら、
聖也はわざとため息ついて
「いや、もう来ないと思ってたから。
捨てようかと思ってたよ、この気持ち」

相手が少し目を逸らして
「…ごめん、忙しくて」
とか言い訳っぽいこと言ったら、
聖也はポケットから何か取り出す。

それは、コンビニの袋に入った
賞味期限ギリギリの、ちょっと萎びたプリン2個。

「これ、冷蔵庫の奥にあったやつ。
もうダメかと思って捨てようとしたけど、
なんか…まだ食えるかなって思っちゃってさ」

プリンをベンチに置いて、
スプーンを一本だけ渡す。

「半分こでいい?
俺、もう諦めかけてるけど…
最後の一口くらいは、一緒に食いたいわ」

相手が笑うか、黙るか、泣くか。
どんな反応でもいい。
聖也はもう、答えを待つことに疲れてる。

でも、もし相手がスプーンを受け取って、
「…まだ、ちょっと甘いね」
って呟いたら。

その瞬間だけは、
賞味期限切れの食材でも、
まだ「捨てなくていい」って思えるかもしれない。

聖也はベッドに突っ伏して、
スマホを胸に押し当てた。

「…あきらめきれねぇな、俺」

冷蔵庫の奥の容器は、
まだ、捨てられずにいる。

明日もきっと、
「今日こそ捨てるか」って言いながら、
また見ちゃうんだろうな。

---

どう?
完全に「あきらめかけてるけど、あきらめきれない」
みたいな、微妙な温度感の話にしたよ。
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