本作で最も明確に輪郭を持つのは、Carlotta Colomboというアンサンブルの演奏思想である。スカルラッティの宗教音楽はローマ教会音楽の正統に属しつつ、声部間の緊張や和声には歌劇的感覚が滲む。その二重性を演出に頼らず、アンサンブルの精度と時間感覚によって可視化する。