今日の #読書 #宇治拾遺物語 #雑訳 。【狐 家ニ火付ル事】 今は昔、甲斐国に侍がいた。これがある日、馬に乗って弓を番え狐を追っていたところ、腰にあたって草むらに転がっていった。 あと少しで仕留められるだろうと矢を構え、傷を引きながら逃げる狐を追っていくと、侍の家の方へ向かっていく。 見ればなんと、侍の先を逃げて行く狐が火のついた草を咥えているではないか。驚いたのもつかの間、狐は人の姿をとって侍の家に火をつけ、また狐に戻って草むらの向こうへ逃げ去っていった。 狐は百歳を超えると姿を変じるとも尾から火が出るとも言う。さてもこのようなものは射かけるべきではないものだ。