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パッピーノ
皆さんは「 モノポリー 」というボードゲームをご存じだろうか。端的に説明すると、海外版人生ゲームのようなもので、加えて100倍くらい金に意地汚くしたようなものだ。ひどい言い様だがまあこれが面白かったのでちょっと紹介したい。
事のいきさつはこうだ。僕が勤めている塾でお楽しみ会を開くことになり、何かボードゲームをやりたいということでモノポリーを購入した。しかしルールをわかってる人が誰もいなかったので、ちょうど友達とさし飲みする予定だった僕がルールの勉強がてら酒の肴に遊んだ、という次第だ。
このゲームの面白いのはマスメにゴールがないところで、僕が遊んだ盤では東京の山手線上の土地を延々ぐるぐる周り続けた。
ではどうやってゲームに勝敗をつけるかというと、まず、ゲーム開始時に全プレイヤーに1億円(子供銀行専用通貨)の融資がされる。プレイヤーはサイコロをふって出た目の分だけ進み、止まったマス、例えば渋谷だとしたら、その土地を2000万円で購入することができる。
もし他プレイヤーが既に購入された渋谷のマスに止まると、そのプレーヤーは土地の利用料金ということで土地の所有者に200万円程払わなければならない。利用料金は最初は微々たるものだが、所有者がその土地を出資開発することで利用料をつり上げることができ、最終的には渋谷のマスに止まっただけで1億5000万円の請求を余儀なくされる、なんてことにもできる。
このように自分だけのトラップのマスをどんどん作って行き、相手プレイヤーを消耗させて、お金を払えなくさせて破産させたらこっちの勝ち、というわけだ。
ゲーム開始時は破産しない程度にいろんな土地を購入することに専念するため、あまり動きがない。しかし土地開発が進んだゲーム中盤になってくると額面上での激しい攻防戦が繰り広げらる。ずっと優勢だった友達が利用料1億円の僕のマスを踏んで一発形成逆転なんて激熱展開があったり、酔いも回ってきて相当に盛り上がる。
だが、このゲームの最も味わい深いのはゲームの最終局面だ。この頃になると友達は土地の利用料を払うために自らの土地を二束三文で売り払う羽目になり、こうなると僕は危険マスが減り、友達は収入がなくなるため、局面が進むごとに僕の勝ちが確定していく。それでも僕は勝ちを確実なものにするために有り余る金で売られた土地をも買い、利用料をつり上げ、これでもかと友人を額面上で追い詰める。これじゃあまさに死体蹴りだ。でもそうでもしないとゲームは終わらないし、今度は僕が滅ぼされてしまう。
もう、早く終わってくれ。そう強く願い、より一層力を込めて死体を蹴る。それでも友達はしぶとく生き続け、最後の瞬間までありもしない逆転のチャンスを狙いサイコロをふり続けた。
まるで資本主義社会の縮図のようなゲームだった。めちゃくちゃ面白かったのはたしなのだが、どこか虚しさがぬぐいきれなかった。
はたして、僕は本当に勝ったのだろうか
そんなモヤモヤの中飲み会は解散した。帰り道、千鳥足で僕は思う。優秀な人材育成としてこのゲームは有用だと思う。だが、このような勝ち方が正しいと思うような人に、少なくとも僕の生徒はなって欲しくないな、と密かに願うのだった。まあとはいえどゲームだから僕の考えすぎでもあるのだが。空には悠々とおぼろ月が揺らめいていた。
#随想 #随筆 #日記 #エッセイ


パッピーノ
前回のエッセイから久しく間があいてしまいましたが、
皆さんいかがお過ごしでしょうか。
あれから3ヶ月弱も経ち、
梅も桜もツツジも散り、
すっかり夏らしくなってしまった今日この頃、
逆にうちのハイビスカスはつぼみのひとつもつけていない5月病まっただなかです、、、
と、丁寧な挨拶をしたからといって執筆をサボっていたのがチャラになるわけではないのだが、とにかく僕は元気でした(過去形)。 最近の蒸し暑さは異常で、もういっそ縁の下にでもすんでやろうかと、頭までやられる始末です。
僕がバテて脳ミソを煮えたぎらせるなか、近所の小学校からは運動会の大歓声と徒競走の定番曲「天国と地獄」が鳴り響いてきては頭蓋骨の中で何度も反響し、僕の意識を揺さぶる。ガキんちょたちはよくこんな暑さのなか直射日光を浴びながら駆け回れるな、と羨むと共に、既に枯れ草のような我が身の衰えも感じざるを得ない。もっとも、僕よりもご年配な保護者の方々は砂漠の遭難者たちが残された水を求め殺し合うが如く、わずかな日陰に集まって押し合いへし合い、ひしひしとせめぎあっているに違いない。
皆さんは気がつけなかっただろうけど、こんなくだらないことを書くのに、既に一週間使っている。はい、そうですよ。はっきり言うと五月病なのですよ僕も。3月初旬から始まった五月病。この先夏の終わりまで続くかもわからない五月病。そして冬になったらコタツから抜けられないコタツ病が始まって、、、
僕がこうしてダダと屁理屈をこねている間にハイビスカスはとっくに五月病から抜け出し、虫に葉っぱをかじられながらも花をつけ、春の終わりを真っ赤に彩っていた。
想えば、僕の人生の大半がこんなもんだったような気がする。つまらないことに悩み続け、時間ばかりがいたずらに過ぎ、何も変われない自分の無力さに絶望する。
そんな自分と対照的に、周りの人々は「五月病なんてとうの昔に終えたよ」「まだやってるんだ笑」と言わんばかりにそれぞれの人生を謳歌してる。ちょうど今のような、薄暗い部屋から夏になっていく街の景色を見るようだ。
でも違った。僕は自分自身でもわからない所で変わり続けていた。つまらないはずだったことが僕を変えていた。おいていかれているように感じたのは僕が別方向に進んでいたからだった。彼らが進むように僕もまた進んでいた。無駄なことなんてなかった。最近、やっとそう思えてきた。
つまり今は夏というビッグイベントに向けてだらだらと英気を養っているのだ。そして一年のうちに1、2ヶ月ほど五月病があるのだから、同じく人生にも1、2年くらい、もっと言えば10年くらいの五月病はあって当たり前なのだろう。
だから今はゆっくりでいいのだ♪
抱えたツボミを押し潰さないよう気をつけて僕は寝返りをうつ
#随筆 #随想 #日記 #エッセイ


ノアキ光
🚥「正しさ」は状況や時代で変わる、不安定な存在。
それを強い口調で振りかざす時、根底には自分の焦りや不安がある。
正論で誰かを追い詰めれば、結局自分も孤立する。
だからこそ、正しい言葉ほど、優しく扱いたい。
その配慮が、本当に人を活かす「正しさ」へと変わる。


ノアキ光
本当の愛情とは、どんな時でも相手の幸せを心から喜べること。
反対に、自分と関わらない誰かの幸せを受け入れられず、否定したくなるのは――それは愛じゃなくて、執着なんだと思う。
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#気づき #随想 #哲学 #雑記 #水曜日 #日常

ノアキ光
🚩「嫌われる勇気」は、確かに人生に大切。
でも、それは誰かから心底好かれる土台があってこそ輝く。
誰かの無条件の愛が背中を押すから、他者の視線に怯えず前へ進める。
結局、勇気は孤独の産物じゃなく、つながりの賜物だ。
自分を信じてくれる一人が、最大の武器になる。

ノアキ光
🧔人と深く関わるほど、
お互いの棘はどこかで相手に刺さる。
どれも知らない内に、傷を残してしまう。
それでも、人間は独りでは生きられない。
だからこそ、
「この人になら、傷つけられてもいい」
そう思える相手を選びましょう。
傷を許し合える関係を、一人でも持ちましょう。


ノアキ光
☀️あの光に憧れる。
でも手が届かない方が良いのかもしれない。
光は道しるべだったのだ。
手が届いたら、光は無くなる。
そうして手にした本人が、他の人の「希望の光」になるのだ。


ノアキ光
怖い存在って、案外お互い様なのかも。
境界を忘れたのは、どっちだったんだろう。
優しさって、ただ「近づかない」ことから始まることもあるのかも。
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#気づき #随想 #雑記 #アート


ノアキ光
なぜなら、
どんな夜に泣き、
どんな朝に立ち上がり、
どんな選択を積み重ねて、
今の自分になったのか——
そのすべてを肌で、心で知っているのは自分だけだから。
#創作名言 #迷言 #随想 #つぶやき
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ノアキ光
🍎「好きなもの」に理由はいらない。
おぼれるほどの熱中こそが、人生を豊かにする原動力。
効率や役立つかどうかを気にするあまり、心の声に蓋をしているとつまらない。
役に立たないと思えた情熱が、いつか人生の道しるべになる。
自由に、心惹かれるままに味わい尽くそう。


ノアキ光
🔖不安や後悔、希望や夢。
実はこれらはすべてが勘違いから生まれます。
ならば、「自分は運がいい」「自分は愛されている」というポジティブな勘違いを抱く方が、ずっと素敵ではありませんか。
心を軽やかに、未来を明るく、そんな選択を。
きっと毎日の笑顔が増えますよ。

ノアキ光
朝の光がいつもより柔らかく見えるのは、きっと“家族”という言葉を意識しているせいだろう。
そうしていつもの家族の日常。
そんな“いつものあたたかさ”が、実はとんでもなく奇跡的な時間なのだと、ふいに胸の奥で分かる瞬間がある。
今日がその日だ。
#今日は何の日 #随想

ノアキ光
🏆運命という脚本を。
句読点をずらし、登場人物の順番を入れ替え、背景に見知らぬ何かを配置しよう。
物語は一瞬ためらいますが、やがて改ざんを受け入れ、予定外の方向へ歩き出します。
未来は、整合性より“ノリ”を優先するときに、もっとも面白くズレるのです。
#土曜日 #創作名言 #迷言 #随想
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