煙たがられるのに票につながる?令和の時代も選挙カーが走る理由 #選挙のギモン1/28(水) 10:00 Yahooニュース選挙が始まると、選挙カーが街中に現れる。「うるさい」との苦情も寄せられ、煙たがられることがある。それでもなぜ、選挙カーは走り続けるのか。 「鈴木次郎をよろしくお願いします。鈴木次郎、鈴木次郎、鈴木次郎です。鈴木次郎は国民のために頑張ります」 27日に公示された衆院選でも、こんなふうに候補者名を連呼する選挙カーがあちこちを走り回っている。【遠藤浩二】走行中は「連呼」のみ可能 選挙の風物詩のようなものだが、自治体には必ずと言っていいほど「赤ちゃんがせっかく寝てくれたのに、起きてしまった」などと苦情が寄せられる。 候補者のイメージダウンにもつながりそうだが、名前を連呼するには理由がある。 公職選挙法では、選挙カーが停止していれば政策などを訴える演説ができると定めているが、走行中は「連呼行為」、つまり同じことを繰り返し言うことしか認めていない。さらに、選挙カーが有権者の投票行動に結びつくとの研究もある。 大阪大大学院の三浦麻子教授(社会心理学)らの研究チームは2015年、岡山県との県境にある人口約5万人(当時)の兵庫県赤穂(あこう)市で市長選に立候補した男性に密着。研究チームの一人が選挙カーに同乗し、位置情報も調べながら選挙活動内容を記録した。 選挙後、無作為に選んだ有権者908人から得られたアンケート結果を分析したところ、選挙カーが自宅のそばまで来た人が候補者に投票した割合は、回答者平均の約2倍になった。これに対し、自宅から1キロ以上離れた場所にしか選挙カーが通らなかった人は、平均の約6分の1にとどまった。 一方、候補者に対する好感度にこのような差は見られなかった。 三浦教授は事前に「好感度が上がり、投票につながる」と予想していたといい、好感度が上がらないのに投票につながる結果に驚いたという。 「都会の選挙では状況は異なると思うが、選挙カーには投票を促す一定の効果があることが分かった。批判が目立つからといって、選挙カーで連呼する候補者が急に減ることはないだろう」