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general
平生に使用する所の物件は
知覚なしといへども
皆感応有り
宜しくこれを撫愛して
これまた慎徳の一なり "
書斎の机 その上の硯や本は
もとより
日ごろ使っている品々は
命をもたず
感情も感覚もないと
人は言うかもしれない
だが心を込めて扱えば
応えてくれる
心を込めて大切に使う
傷つけたり
壊したりしないように
人間は物を愛することでも
慎んで徳を行っているのだ
愛する心が 徳を積むのだ
#言志晩録
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general
優越感をもっていないか
人を観察する場合は
その人の長所を
見つけるように
努めることである
短所を探し出しては
ならない
人の短所を見つけると
優越感を覚えて
驕りの心が生じ
自分のためにならない
反対に
その人の長所を発見すれば
自らの短所が自覚できて
自分にとってプラスとなる
"彼 われに勝り
われにおいて益あり"
#言志晩録
643general
皆天籟なり
老人の一話一言は
皆活史なり
赤ん坊の笑い
老いた人の言葉
赤ん坊の泣き声 笑い声は
皆 無邪気で偽りのない
自然のままの声
老いた人の話や言葉は
皆 経験をとおして語られる
活き活きとした歴史
人間は自然の一部として
生を受け この世を生きて
人と成る
この一日を
満ち足りて生きるのだ
#言志晩録
35general
未来を心配しない
悠久の時の流れの中で
人が生きられるのは
今このときだけだ
心を一瞬一瞬に
集中させて 今を
充実させなければいけない
まだ起こらない出来事を
迎えることはできないし
終わってしまったことを
追いかけてゆくこともできない
少しでも過去に
追いすがって後悔したり
将来に気を回して心配すれば
心が空っぽに
なってしまうから
"心は現在なるを要す
事 未だ来らざれば邀ふ可からず
事 己に往けば追ふ可か
繞かに追ひ繞かに邀ふれば
便ちこれ放心なり "
#佐藤一斎
#新井恵理
#言志晩録
37general
壮年で何事かを為せる
壮年のときに学んでおけば
老年期も気力が衰えない
老年になっても学んでおけば
さらに見識が磨かれ 社会に役立つ
命尽きても その名は残る
学び続ける人はいつまでも若い
才徳ある人生を送りたい
#佐藤一斎
#言志晩録
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