長文ご容赦我が家は代々広島の人。特に「母方の母方」の家系は古くから市内住み(祖父は備後出身の人)。その日もおそらくいつも通りの朝だったはず。あの時間までは…現在の西区観音、電車通りあたりにあった家屋は倒壊(焼けたかどうかは聞いてない)。外にいた伯父は吹き飛ばされて額に今でも残るほどの傷を負った。頭が薄いのはそのせいかどうかは不明。祖母の従兄弟が落命。2才にもならない母は放射線障害により生死の境を彷徨い、遠くの親戚からは「あれは死んだらしい」とまで言われた。幸いそれ以上の被害は無く、母も長じて結婚し、吾輩と妹を産む。どちらもそこそこ難産だったらしい。ただ、吾輩と妹の間に生まれてくるはずだった子は…。母は「被爆のせいかも…」とたいそう悩んだそうだ。実際、被爆がどれほど影響したのか、真実は不明だが、充分に考えられる話である。それほど「原子爆弾」という兵器の影響は大きいのである。ただの破壊力抜群の爆弾ではない。原子力を使い爆発させ、大量の放射線を振りまく。影響は何十年経った後にも現れる。そんな悪魔の兵器…「夕凪の街 桜の国」(こうの史代)は是非読んでいただきたい一冊。被爆から10年経って、心にキズを負いながら平凡に生きようとする皆実に起こったこと。クライマックスの白一色のコマの意味。読みやすいソフトなタッチの中に、ズンとくる展開。映画化ドラマ化された作品だが、原作もオススメです。#広島 #広島原爆の日 #被爆の影響