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こうた
その女の子は 俺に
オモチャの指輪を差し出しながら
「大きくなったら 結婚しようね」
そう言って 微笑んだ。
しかし 親の転勤で
僕は 遠い街に引っ越す事になった。
僕は 泣きながら
「大きくなったら 結婚しようね
大好きだよ、、、」
キーホルダーを差し出しながら
約束を交わした。
それから 数十年の月日は流れ
僕は 昔住んでいた 地方の
小さな会社に 就職を果たす。
「(僕)さん!お疲れ様です!」
笑顔で挨拶を交わす
事務の女の子に 僕は心惹かれている。
僕は まだ気付いていない。
事務の女の子が バッグに付けている
キーホルダーに。
#短編小説

mati

りく♬*°
初めて書くのでお手柔らかに……。
私にはふと、考えてしまうことがある。
私は孤独だ。孤独なんだ。誰もいない 誰も味方してはくれない。周りには敵ばかりなんだ
味方はいない 人は嫌いだ。裏切られる。怖い。
もういっそ"終わり"にしてしまいたい
家を出た。苦しくて悲しくて泣きたくて。
だけど涙なんてでなかった。
私は走った。沢山走った。いつも通る道。通ったことのない路地。
何も考えられなかった。考えたくなかった。
気づくと、見晴らしのよい花畑にいた。
走ったからか息が苦しい。あぁ、疲れた
一呼吸をうってその場に倒れ込む。
時間はわからない 携帯も財布も時計も全て置いてきてしまった。まぁいいか、大の字になって寝転んだ。
空を見上げると
綺麗な満月と満点の星空が私を見下げていた。
あぁ、なんて綺麗なんだろう。
私は目を閉じた。
ふと目を覚ました。昨日はあれほど走ったはずなのに。満月を、星空を見たはずなのに。
あぁ、夢を見ていたんだ。夢だったんだ。
いつも通りの部屋 いつも通りの外
いつも通りの人のざわめき。
いつもと同じはずなのに
私には何かが違って見えた。
今日も頑張ろう。そう自分の心に告げ、
支度を始めた。
━━━━━━━━━終━━━━━━━━━

小説ニキ
カードがめくられるたびに歓声が上がり、ルーレットの回転音が心地よいBGMのように響く。
そんな中、一際目立つ男——黒髪の長い髪を無造作に束ねたニモは、積み上げたチップを眺めながらニヤリと笑った。
「よーし、今日はツイてるぜ!」
隣に座っていた金髪の美女がニモに微笑む。
「運がいいのね、私にも分けてほしいわ」
「もちろん♡でもその代わり、君のハートももらっていい?」
軽くウインクを飛ばすと、美女はくすくすと笑った。
「ふふ、面白い人ね」
そんな甘い空気の中、ニモはカードをめくる。
「じゃあ、全部いくか!」
テーブルの上に大量のチップを投げ出し、ディーラーと最後の勝負に出る。
場の空気が一瞬張り詰めた。そして——
「バーストです」
「……は?」
ディーラーの冷静な声が、ニモの脳に直接響く。
「お客様、全てのチップを失いました」
静まり返る周囲。ニモはぱちくりとしたあと、乾いた笑いを漏らした。
「ハハ……いや、ウソだろ?今のは見間違いじゃない?」
「現実を受け止めてください」
そこへ、カジノのオーナーらしきスーツ姿の男が現れた。
「ニモさん、借金、どう返してもらいましょうか?」
「……ま、待て待て。まだ終わっちゃいねぇだろ?」
「いいえ、終わりです」
スーツ男が指を鳴らすと、屈強な借金取りたちがズラリと並ぶ。
「逃げるのはナシですよ?」
一瞬の沈黙。
「お前がそう思うならそうなんだろうな……お前ん中ではな!」
そう叫んだ瞬間、ニモは全速力で逃げ出した。
「待てコラァァァ!」 「誰が待つかー!」
夜の街を駆け抜けるニモ。その後ろを借金取りたちが鬼の形相で追いかけてくる。
「クソッ、なんでこうなるんだよ!」 「お前が全部賭けたからだろうが!」
必死に路地裏を駆け抜け、ニモは突然ポケットからカエルを取り出した。
「くらえ、カエルアタック!」
カエルを投げる。ピョン、と軽やかに跳ねるが、当然ながら借金取りには何の影響もない。
「……なにしてんだオイ」 「……ワンチャンあるかと思ったんだよ!」
絶体絶命かと思われたその時、ニモは見覚えのあるバーの扉を発見。勢いよく飛び込んだ。
「ナモちゃーん!ツケで酒一杯!」
#初投稿 #小説 #オリキャラ #短編小説


テト
あれから約1週間
俺は広島の実家に帰ってた。
親には正直に話してみたが 声で分かったのだろう
すぐ承諾してくれた。
学校には友達とバ先の店長が話をしてくれてたのだろう
教授もすんなり話を通してくれて 特別休学として扱ってくれるそうだ。
代わりに夏休みの日数を減らされるのは心苦しいがしょうがない…
水曜日の21時
実家に居るとやはり安心する。
何より家族と一緒だ
3人で鍋を囲んで団欒していた。
気を使ってくれたのか学校のこともバイトの事も聞いてこない。
いや、親父だけは聞いてきたから最初は面倒くさかったが釘をさされたらしい。
そんな中テレビで緊急ニュースが放送された。
その瞬間
嫌な予感がしたが無意識に見てしまった。
テレビでは見慣れた大学の正門に大勢の記者と警察が写った。
「あれ、お前の大学じゃ…」
そう親父が呟いた
わかってる…そんなこと…
頭の中では色んな憶測が巡り回ってた
友達の子と 教授のこと サークル仲間
リポーターが一言
「本日 大学校内で白骨化した遺体が発見されました!」
「場所は裏庭との事で…」
そこからは話が入ってこなかった
(白骨化した遺体? 誰か居なくなった噂とか聞いたことがない…)
「被害者は小柄の男性 手にはカラオケ店のカードが握りしめられていたとの事です。」
小柄…カラオケ店…
あの近くには俺のバイト先ぐらいしか無いはず…
俺は自分の部屋に飛び込んだ。
どう考えてもあいつだ
俺は恨まれるようなことはした覚えは無い
まさか俺が殺した?
そんなはず無い
店長に連絡…
いや、スマホをリビングに忘れてきた…
PCで…
ダメだ…寮に置いてきてる…
とにかく俺は布団の中で耳を塞いでいた
部屋から出るとあいつがやってくる
そんな気がした
ノックの音が聞こえ母親が入ってきた
「警察から電話来てるよ」
「…分かった」
そう返事してスマホを受け取った
そりゃそうだ学校と店 どっちも関わってるんだから次情を聞きたいはず。
「もしもし」
電話を取り返答を待つ
「あ、もしもし 少しお聴きしたいことがありましてお電話させてもらいました。」
「…なんでしょうか?」
緊張と疲労 恐怖が入り交じった声で返答する
「実は 大学の校内でご遺体が発見されまして」
「そのご遺体の衣服からこちらの番号が書かれた紙が見つかりましたので…」
「1度署まで来て頂きたいのですが今どちらにいらっしゃいますか?」
遺体から俺の番号??
そんなわけ…
「いま、広島の実家に帰ってまして…」
「でしたら1度戻ってきてもらうことは可能でしょうか?」
「車はこちらでご用意しますので最寄りの警察署を教えてください」
俺はわけも分からず 混乱したまま大学に帰ることになった
親も一緒に行くと言って3人で署に向かう…
#短編小説 #創作活動

おこげ
title【夢のコンパス】
小学5年生の夏 毎年の恒例となった、トモキの家に3人集まった。 「あーーー暇だーー 暇で死にそうぉおおー」 シゲは叫んだ。 「あのね人の家きてさ、しょーもないこと近所に 響かせないでよ、困るって」 トモキは呆れた口調で言った。
ナオトの方を向いてなんとか言ってくれと無言のメッセージをたっぷり込めて援軍を求めたが、、、 「さすがに暇で死ぬ人はいないんじゃないかな」 ナオトはポテチをつまみながら呟いた。
「なぁなぁなぁ。だってさ、俺たち1年から友達になってさ、夏休みいつも、ほぼほぼ3人でこうやってトモキの家に集まってさ、ゲームをオンラインで遊んだり、お菓子シェアしたりしてるよな。」 シゲの声のボリュームは止まらない。 「だから、声でけーのよ!外の人に聞こえたら、俺たち3人の会話に参加者増えるかもだろって。外の通行人がチャットルームに参加しました。ってさ」と、トモキ。 「さすがにこの部屋に通行人が突然扉開けて入って来ないんじゃないかな。」 「ユーモアよ、ユーモア。ナオトじゃなくて、暴走のシゲがボケに突っ込んできて話の流れを変えようと思ったのよ」 トモキはナオトを恨めしそうな目で見た。
シゲは炭酸ジュースを一気に飲んで、エネルギーを再充填。
「俺たちこのままずっとこんな感じなのかな? ヤバない?それって、ね。ヤバいよね?」
あおるシゲ。 「親に言われて塾行って中学受験の勉強してるやつはいるけどさ。そういうのは、俺たち3人みたいに親がそういう感じでなければこんなもんじゃん?」
冷静なトモキ。 そして、、、ナオトは、漫画を片手に持って、空いた手でポテチの袋に手を奥に突っ込んで、探っていた。
「まぁ、そうかもだけど。でもさ、俺は気付いてしまったわけよ。小5つまり、5年間、5年間同じこと繰り返してね?遊んでるゲームと、読んでる漫画が変わっただけじゃん。
あああー暇すぎて不安になってきたぁああ!」 「それはそれで楽しいじゃん。じゃあ、どうしろって言うのよ」
「、、、、、思いついた。
ゴッドからの天啓を受信。」
ナオトが急に真っ直ぐに立ち上がった。残りの2人はナオトの波動を感じたようにナオトを見ながら座りながら後ずさった。 ナオトは右腕を真っ直ぐに伸ばして天を指し示した。
「じゃあ今ここで3人それぞれの夢を決めよう。 そして、〝成人式の時に、夢の答え合わせ〟をしよう」
「はぁ?!??」トモキは目が点になった。 「、、、、ナオト!おまえ、たまには、いいこというじゃん!面白そうじゃん!俺たちそんなことしたことないし。やろうやろう!誰から言うよ?トモキ?おまえ、言いたそうじゃん?いっとく?」
なぜ?はぁ!?と開口一番にシゲがノリノリなのに指名するのかと、もう訳がわからないノリに戸惑いながら、このメンバー構成だったら、もうそうするしかないとトモキは腹を括った。 ナオトは相変わらず、棒立ちしたまま。あ、目をつぶってる。瞑想か?寝てるのか?? 「わかったよ。ちょっとだけ考えさせてよ。流石に」 頭の台拭きをギュッギュッと絞ってひねり出した一滴は・・・ 「パイロット、、、かな」 「おー!そうなんだ。なんで?」 「ちゃんとした理由なんてなくて、なんとなくだけど、海外に少し興味あるし、空飛ぶのいいなって。。はい!俺は言ったからね。シゲ、次はおまえがいいなよ!俺を指名したんだから」 「オッケー!俺は待ってる間に思いつきましたよ。俺の夢はお笑い芸人!人の笑顔見ていたいから」 そして、残るはナオト。 シゲとトモキが、自由の女神のように立ち尽くしているナオキを見上げると、ナオキは、急に目を見開いて。 「プロゲーマー」
3人は〝成人式で夢の答え合わせをする約束〟をしてから20歳を迎えた。 歳を重ねて生活の場がそれぞれ変わり、気づけば出会うこともなくなっていた。 そんな中、久しぶりにナオキから、シゲ、トモキに小学生のときの夢の答え合わせしようと連絡があった。
「久しぶりぃ!」3人は久しぶりに再会した。 「じゃあ小学生のときの夢の答え合わせ、していきますかね。」 ナオトがスマホを2人の前に突き出した。 スマホ画面には
〈小学生5年生の俺たちの夢〉 シゲ お笑い芸人 トモキ パイロット ナオキ プロゲーマー
「ナオト、マメだねぇ。 では、スマホの順番で、俺はお笑い芸人ではなくーー介護士になりました! なんだろ、介護士ってめちゃくちゃ人手足りないみたいなのよ、それ聞いてさ。なんかなら俺がやろう!力になろうって思えちゃったのよ!介護しながら、おじいちゃん、おばあちゃんと話をしていつまでも笑顔になっていて欲しいからさ。そうやってお笑いの力もつけたいなって」
「トモキ、お前はパイロットはどうなった?」
「俺?俺は旅行代理店で働いてるよ。パイロットは俺には現実的になんか遠く感じて、空、旅、世界の憧れとそばにいたいなって思ったら、みんなの旅のお手伝いさせてもらう旅行代理店を選んでた」
そして、、シゲとトモキは首をグイッと動かし、ナオトを2人で視線を送った。
ナオトは 「私がプロゲーマーから高校教師へとの夢の命題の変化には真に驚くべき物語りがあるのだが、成人式1日では短すぎるので、ここで話すことはできない」 「何を言ってるの?語り口調、急に変だし!」 「、、、、フェルマーの最終定理のオマージュ」 「高校で教えながら、eスポーツ部の顧問となるのだ!」
「あらあらあら、なーんだ、結局誰1人、小学生のときの夢を叶えてないじゃないか! あーあー、あの暇で死にそうなくらいたっぷりあった時間のリベンジにと思ったのに。 あの時間は必要だったってさ。昔の俺たちを肯定してやりたいじゃん」 シゲは演劇のワンシーンのように声に高低差をつけ、テンポも変えながら語った。 「シゲ、、お前、ほんとはそう思ってないだろ。 本心じゃないだろ」
「・・ああ、なんか、夢、外れてたけど、 なんか近いっていうか、、、、らしいよなって」
「わかるよシゲ。そうだな、なんでかわからないけど、小5のあのときと今、つながっている気がするな。あのとき、夢を言わなかったらさ、今も〝何者かになろう〟とは思っていなかったかもな」
介護士なんて夢にも思ってなかったけどさ、 …人の顔見て笑わせたいって気持ちは、変わってないかも。
空を飛んでるわけじゃないけど、誰かの旅のきっかけを作ってるって、ちょっと面白いよな。
ゲームは仕事じゃないけど、子どもたちと一緒に夢をもって部活でやるのもやりがいある。
「ナオト、お前はなんか言わないのか、
この流れは」
「我、小5とあの夏、汝らに、
夢のコンパスを授けたもうた」 「キィイイース!!」 ナオトはロックシンガーようにシャウトした。
一瞬、世界が止まった。
そして、
「あはははは、ナオト、おまえ、ずっとーーーと小学生のときから思ってたんだけどさ、 おまえ、なかなか変わってるよ!マジに!」 「だなだな、激しく同意」 「なんか腹減ったな、飯食いにいこー」
〈了〉
#プチストーリー #短編小説
#ジブンシゴトの1つ
#時が経っても変わらない関係


風翠 ヒバリ
「外の国」
2009年 執筆 (2025年3月 書き直し)
#短編小説




いろは🌷
短編小説練習で書きました。









名無しちゃん
ここで、私の個性と、お知らせをお話します。
私は実家暮らしで、心身のケアもなく、言いくるめられたり、否定や制限が当たり前だったりしていますし、心身共に萎縮して、ガチガチに凝り固まって、完全な自由もありませんが、それでも自分を意識的に良くしようと、自分を救おうと、推したちに救われるような、支えられるような、平和な妄想をしています。
たまに、その短編小説を作っています。
とは言っても、頭が固まっていて、なかなか自由に妄想が出来ていません。
何とか妄想をしていきたいと思うのですが、自力では難しいです。
なので、AIの力を借りたり、星との交信で知り合った人の力をお借りしたり、自分なりに工夫しています。
もし、ここまで読んでくださった方で、返信頻度が低くなく、私の状況や、心境を尊重してくれる方がいらっしゃいましたら、声をかけていただけると嬉しいです。
#安定さん募集
#個チャ来て
#推し
#朝のご挨拶
#短編小説

やっぱ挨拶よね☘️
参加

おこげ
title【おじいちゃんの誕生日】
僕のスマートウォッチがもうじき明日を刻もうとしている
家に着く頃には、もう明日だ
最近、最終電車で帰ること多いなぁ
今日仕事行ったら、今日帰りたいよ
明日に帰るなんて、軽いタイムトラベルだよ
ふぅ
彼はマンションへと帰る途中だった
タッタッッタ
歩く自分の足音が聞こえる
足音にもう1つ音が重なった
ブルブルブルルルルル
うん!?
なんかスマートウォッチの振動がいきなり仕出した
うん?なんか設定してたっけ?こんな時間に
暗い道で立ち止まり、
画面を見ると
『おじいちゃんの誕生日』
と表示されていた。僕の名前だ。
だけど、ちょっと待った!そりゃ仕事疲れしてるけど鏡を見ても流石におじいちゃんは切ない。
、、、あー、そっか。明日は僕の誕生日だったんだ。
それすらも頭から追い出されていた。
僕は家に辿り着く前の道で明日になり、誕生日を迎えたのか、、、周りには誰も見えない
にしても、僕は自分の誕生日出るように設定してたかな???しかも、おじいちゃん、、、
、、、、帰ろ
と歩き出そうとした矢先
ブルルルルルブルルルルル
またスマートウォッチが振動し僕が歩くのを引き止めた
え?自分の誕生日を2回通知設定?もしかして。どんだけ自分が好きなのよ。え?
と、画面をみたら、なんだかさっきと違い文字が流れてる。
『おじいちゃん、言い忘れたことあった。若い時から無理したの良くなかったって言ってたよ。おじいちゃん大好き。お小遣い貯めて、お母さんに頼んでタイムメッセージを送ってもらいました。長生きしてね。お外で遊べたらいいな』
なんだこれ??女の子の声だ。聞いたことない声。でも、なんかほっておけない声。後半少し声が滲んでいたような。
ピー
タイムメッセージは以上です。返信もお受けできるメニューを注文されてます。この後のブザー音の後に、スマートウォッチに話しかけて下さい。
僕の理解のスピードなんてお構いなしに、いきなりクイズ番組の回答席に座り、参加させられてる気分。え?まってまってまって
ピーーーーーー
「え、えーと、こちら、おじいちゃんでないおじいちゃんです。誕生日祝ってくれてありがとう。祝ってもらったの何年振りだろう。僕の健康を心配してくれてありがとう。そーだな、女の子を安心させたいな、えーと、」
「とりあえず、明日仕事行ったら、明日帰るからね。そこから始めるね。」
ピーーーーーー
〈了〉
#プチショート #短編小説
#ジブンシゴトの1つ
#体への思いやり

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じょん
君を見送ったとき
君を出迎えるとき
そしてまた、見送るとき
走り去っていく汽車に向かって
幸せであれと願うのだ
#短編小説

朝霧白雨
家庭菜園なんて初めてだけど、彼となら大丈夫。
そうだよね?
と、畑の土の中で眠る愛しい彼に私は微笑みかけた。
#オリジナル創作
#短編小説

おこげ
title【おじいちゃんの誕生日】
僕のスマートウォッチがもうじき明日を刻もうとしている
家に着く頃には、もう明日だ
最近、最終電車で帰ること多いなぁ
今日仕事行ったら、今日帰りたいよ
明日に帰るなんて、軽いタイムトラベルだよ
ふぅ
彼はマンションへと帰る途中だった
タッタッッタ
歩く自分の足音が聞こえる
足音にもう1つ音が重なった
ブルブルブルルルルル
うん!?
なんかスマートウォッチの振動がいきなり始まった
うん?なんか設定してたっけ?こんな時間に
暗い道で立ち止まり、
画面を見ると
『おじいちゃんの誕生日』
と表示されていた。僕の名前だ。
だけど、ちょっと待った!そりゃ仕事疲れしてるけど鏡を見ても流石におじいちゃんは切ない。
、、、あー、そっか。明日は僕の誕生日だったんだ。
それすらも頭から追い出されていた。
僕は家に辿り着く前の道で明日になり、誕生日を迎えたのか、、、周りには誰も見えない
にしても、僕は自分の誕生日出るように設定してたかな???しかも、おじいちゃん、、、
、、、、帰ろ
と歩き出そうとした矢先
ブルルルルルブルルルルル
またスマートウォッチが振動し僕が歩くのを引き止めた
え?自分の誕生日を2回通知設定?もしかして。どんだけ自分が好きなのよ。え?
と、画面をみたら、なんだかさっきと違い文字が流れてる。
『おじいちゃん、言い忘れたことあった。若い時から無理したの良くなかったって言ってたよ。おじいちゃん大好き。お小遣い貯めて、お母さんに頼んでタイムメッセージを送ってもらいました。長生きしてね。お外で遊べたらいいな』
なんだこれ??女の子の声だ。聞いたことない声。でも、なんかほっておけない声。後半少し声が滲んでいたような。
ピー
タイムメッセージは以上です。返信もお受けできるメニューを注文されてます。この後のブザー音の後に、スマートウォッチに話しかけて下さい。
僕の理解のスピードなんてお構いなしに、いきなりクイズ番組の回答席に座り、参加させられてる気分。え?まってまってまって
ピーーーーーー
「え、えーと、こちら、おじいちゃんでないおじいちゃんです。誕生日祝ってくれてありがとう。祝ってもらったの何年振りだろう。僕の健康を心配してくれてありがとう。そーだな、女の子を安心させたいな、えーと、」
「とりあえず、明日仕事行ったら、明日帰るからね。そこから始めるね。」
ピーーーーーー
〈了〉
#プチストーリー #短編小説
#ジブンシゴトの1つ
#体への思いやり
ハッシュタグの修正したので再掲させてもらいました。


おこげ
title【愛す(あいす)】
「そのアイスおいしそうぉ」
彼女が僕のコーンに載っかっているまん丸アイスを見つめている
その視線で溶けやしないか心配になるほどだ
「、、、、少し食べる??」
僕にはもうこの言葉一択しか選択肢がなかった
「うんっ!!」
急におもっいっきり笑顔に変わり、首の頷きが、目が机を見てまた僕をみた、いやアイスの方かもしれない
パクっ
「おいしー!」
「人からもらうのってなんでこんなに美味しいだろうね!」
「ね!」
なんか全てのことがどうでもよく思わせてくれてるこの瞬間
僕はアイスが大好きだ
〈了〉
#プチストーリー #短編小説
#ジブンシゴトの1つ
#あいすの温度
ハッシュタグをつけ忘れたので再掲させてもらいました。


豚バラ100gいち円
生ビールを半分入れて上にちょっと塩、タバスコ2滴
5月はまだ春というが、気分は初夏
爽やかな風を感じながら通勤する朝が好きだ
こんな日は朝からレッドアイが飲みたくなる。
レッドアイの名前の由来はたくさんあるが、二日酔いの目を表している説を推したい
二日酔いの翌朝のすこし血走った赤い目を表現してこのカクテルを作った名もなき偉人は偉大な功績を残したと思う
カードをかざして、オフィスに入室し
いつもと変わらない机に荷物をおろした
隣をみると同僚がレッドアイだ
きっと昨日の夜は育児で大変だったのだろう
A君は今月末から育休に入る
やっと我が社も男性が育休をとりやすい風潮になった
ほんとにありがたいことだ
課長もややレッドアイだ
ちょっと最近は課内で案件が多く、部長にちょくちょくつつかれる
そのストレスも溜まっているのだろう
5月20日東京湾、成田空港が開港し、日本が世界に羽ばたいた日。
8時32分にオフィスのデスクで始業準備をしている私たちにまさか大事件に巻き込まれようとは思いもしなかった。
そう。8時35分、隣の同僚A君の何気ない一言からこの大事件が始まったのだ。
#短編小説 #続きが気になる #続きなんてない
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