【連続GRAVITY小説】〜Gravity-Link〜外伝あきっくすの書斎場所:あきっくすの裏ルーム(少人数専用)時間:午後10時00分昨夜、ルームを襲った激しい嵐の余韻が、今も重苦しく横たわっている。管理人のあきっくすは、メインルームの喧騒から逃れるように、静かな「裏ルーム」の扉を開いた。そこへ、いつもの自信を失い、肩を落としたまぁずが、迷い込んだ迷子のような足取りで現れた。「……俺は、そんなに罪深いことをしたのか?」まぁずの掠れた問いに対し、あきっくすはスマートフォンの向こうで静かに琥珀色のグラスを傾けた。「まぁずさん。私は、あなたの燃え上がるような情熱を否定するつもりはありません。ですが、今のあなたは萌々さんという眩しすぎる太陽に目を焼かれ、すぐ隣にいた人の影を忘れてしまっている」あきっくすの声は、穏やかだが、逃げ場のない事実を突きつけていた。「影……。ゆかりさんのことか」「そうです。昨日、彼女が残したたった一つの『いいね』。あれは賛成の印などではなく、自分の居場所がもうここにはないのだと悟った、静かなお別れの挨拶だったのかもしれませんよ」あきっくすの言葉が、鋭いトゲのようにまぁずの胸に深く刺さる。自分は「素直」という言葉を盾にして、その足元で誰かが深く傷ついていることに、ようやく気づき始めたのだ。そこへ、あきっくすが特別に招き入れた萌々がやってきた。「まぁずさんッ、元気出してくださいッ!」いつもの元気な声。だが、その響きにはどこか寂しさが混じっている。「俺のせいで、あんたにまで嫌な思いをさせちまったな……」「私、みんなで笑い合えるこの場所が大好きなんですッ。だから、私のせいでまぁずさんがみんなとバラバラになるのは、一番悲しいですッ」萌々が求めていたのは、誰かに独占されることではなく、全員で分かち合う楽しさだった。まぁずは、自分の「情熱」が、実は身勝手な独占欲にすり替わっていたことを思い知らされる。「……私たちは、ここで繋がる独立した存在です。誰かに寄りかかりすぎるのは、この場所が持つ自由を壊すことにもなるんですよ」あきっくすが諭すように言うと、まぁずは長く、重いため息をついた。「……悪い。俺、少し一人で考えてみる。自分が何を失いかけていたのか、ちゃんと心に問いかけたいんだ」まぁずはそれだけ残すと、逃げるようにログアウトした。あきっくすは、誰もいなくなった静かな画面を見つめながら、今夜もルームの灯りをそっと落とした。(つづく)#連続GRAVITY小説 #第48話 #この物語はフィクションです #画像で私めっちゃ老けてます笑 #storysong