独り言の多い博物館 標野 凪/著 #読了 大切な「物」を手放さざるを得ない人たちが訪れる「別れの博物館」。そこに預けられた物たちが、館長にだけ聞こえる声で、物に纏わる持ち主との思い出を語り出すお話。どの章も胸にグッとくるものがあり、ただの「物」じゃなくて、裏を返せば持ち主の人生そのものだったんだなって。特に、老いにまつわるエピソードは、自身にもいずれ来るものだと思い、感情移入してしまった。主人公みたいに自分は物の声を聴けないけど、きっと何かに見守られたり、何かしらに寄り添われたりしてる。この作品にはそんなふうに思わせてくれる優しさがあった。そして、数を扱うのが苦手な館長のカケスさんが、物の声に耳を傾けることで自分の居場所を見つけていく姿も、すごく良かった。人と違うところはあれど、みんな違ってみんな良いを教えてくれる。「手放すこと」に迷っている人「ふつう」って何だろうと考えてしまう人静かに心洗われるような物語に触れたい人に読んでほしいと思ったし、読んだ後、世界が少しだけ優しく見えるかも。#読書記録#独り言の多い博物館#標野凪#感動した本