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あましび

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#あま詩び
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電車の車内広告が丸々もちチョコ侍だったことがあって、これは癪だけれど、いつかこのお菓子を買ってしまうだろうなとニヤニヤしながらその電車に大股開きで新宿まで乗っていた。新宿では喫茶店でコーヒー焼酎を飲んだ。酒好きの男とコーヒー好きの女が出会ったから生まれたらしい。葉巻を吸っていた大学生二人にドラッグを売ってカレー屋でカレーを食べてディスクユニオンで輸入カセットをいくつか買った。
それから、
何ヶ月か経つが一度ももちチョコ侍を買っていないのだ!
なんなら探しているのだ。あれだけ宣伝しているのならコンビニに必ずあるだろうと思っていたがスーパーにもどこにもない。あのグラサンの侍はなんだったのか?あのチョコまみれの切腹は?
#淡篇ばあてご
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方向性#淡篇ばあてご
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「混沌のなかには真実が入っている可能性が高い。幾らかの悪は降り注ぐだろうが、今更なんだってんだ」
底無し沼に落ちた鍵になんの意味があるの?それに混沌は靄のようなものだし晴れたら失くなって終いじゃないか。
「分ってないな。靄ごと鍵穴に突っ込むんだよ。とりあえず扉を開けてしまうんだ。中から外を見て、外から見た中を思い出すんだ。そうしたらもう自分が空っぽなことになーんにも思い煩わなくなるのさ」
荒っぽいなぁ。じゃあ真実はなんのためにあるっていうの?
「真実は混沌の中で生まれ、その青春時代を俺たちと過ごしたあと混沌へ帰って死んでゆくんだ。いくつかのふざけた思い出を残してな」
まぁ、誰もふざけてなかったからね。僕ってほら、ムードメーカーだから。

『真実』#淡篇ばあてご
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鍵がない。ドアの前でずぶ濡れで立ち尽くした。

湖まで歩いて行った。途中で合羽を買った。

湖のほとりに小屋がある。昼下がりの林は暗く少し迷った末着いた。
中にペンギンがいることを窓から確認すると錆びた自転車に跨った。

砂浜まで来るとパンをちぎり水面に撒く。細かい雨の波紋に混ざって大きなやつが。
跳ねる魚を網ごとかごに入れて小屋まで急いで漕いだ。鍵と交換してくれた。

部屋に入るころには星もなく真っ暗だった。

『鍵』#淡篇ばあてご
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樹液#淡篇ばあてご
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『遺書』#淡篇ばあてご
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断然#淡篇ばあてご
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例の水族館に行って来ようと思う、男は言った、女は引き止めた。男は強情だった、女は泣いた。男は殴ったが、女は付いていった。
この手を離したら、それで最後になる気がした。
コツコツと二人で積み上げてきたものが、全部崩れ去ってしまう。男もそんな予感がしないわけではなかった。
日を改めて男は行った。夜明けに布団をコソコソ抜け出したつもりだった。寝ぼけ眼をパチパチさせながら料金をモソモソと払い、寝癖頭にペチペチと身体測定を受ける。分厚いゴムでできた、前が向けないくらいにパツパツな水着にムグムグ着替えると、底の見えない穴に落ちていった。女は腹を抱えて笑ったあと缶ビールを煽り、ヒールで潰したそれを持って振りかぶった。
缶は音も立てず、吸い込まれていった。
#淡篇ばあてご

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「どっか行くんですか?」
え?
「死んだ昔の恋人に似てて」
?、電車の時間が気になっていてうまく頭で処理ができなかった。急いでいて、すみませんと小走りで去ろうとする。
「でもずっとバスで僕のこと見てたじゃないですか」
見てた。死んだ昔の恋人に似ていたので。
お互いに刀を取り出してどちらかが死ぬまで戦った。最終的に私が車に轢かれて死んだ。
#淡篇ばあてご
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