『ビガイルド』2017年/アメリカ/95分ジャンル:ドラマ/サスペンス監督:ソフィア・コッポラキャスト:ニコール・キッドマン/キルスティン・ダンスト/エル・ファニング/コリン・ファレル【あらすじ】南北戦争期のアメリカ南部。世間から隔絶された女子寄宿学園で暮らす7人の女たちの前に、怪我を負った北軍兵士の男が現われる。女性に対し紳士的で美しいその兵士を介抱するうちに、全員が彼に心を奪われてゆく……。【見どころ】① 時代背景。② 閉ざされた空間。③ 女性たちの心理戦。④ 魅力的なキャスト。⑤ 女性的な視点。⑥ 男性の運命。⑦ 欲望のめざめ。【感想】まず、邦題に付いている“欲望のめざめ”というフレーズが、いかにもそっち系だと誤解を招きそうなので意図的に省くことにした。監督がソフィア・コッポラだからなおさら無い。最初に男性が置かれた状況から既に悲劇が始まっている。彼は敵国の兵士であり重症を負っているのだ。相手は女性だけど、下手なことをすればどうなるか…。ズブズブと沼に沈んでゆく男。その裏で女性たちが静かな戦いを繰り広げる。女性の視点で描かれているので、心理描写が繊細でリアルだった。ドロドロしていてもちゃんと美しいのがソフィア・コッポラの流石なところ。良い作品だからこそタイトルがもったいない。そういうのを避ける人からは牽制されてしまうし、そういうのを求めている人には裏切られた感を与えてしまう。僕が制作者だったら、こんな邦題は絶対に許可しないだろう。商業的な意図が見えるから別の意味でもいやらしい。#映画 #UNEXT #サスペンス #ビガイルド #欲望のめざめ