一代で森村グループを築き上げた明治40年 68歳の時にある雑誌に次のような談話を発表している人は正直に全心全力を尽くして 一生懸命に働いて天に貸してさえおけば天は正直で 決して勘定違いはありません人ばかりを当てにして礼を言われようとか褒められようとかそんなケチな考えで仕事をしているようでは決して大きなものにはなりません労働は神聖なもので決して無駄になったり骨折り損になどならない正直な労働は枯れもせず腐りもせずちゃんと天が預かってくれるどしどし働いてできるだけ多く天に預けておく者ほど大きな収穫が得られる私は初めから"天に貸すのだ""天に預けるのだ"と思い今日まで働いてきた天はいかにも正直です三十年貸し続けたのが今日現在にどんどん返ってくるようになった…現代は"損得"を基準に生きている人が多いが昔の人は"尊徳"を基準に生きていたことを先人の言葉は証している#森村市左衛門