人気
アメジスト
読書記録です。
増補版
藤原道長の権力と欲望
紫式部の時代
倉本一宏 著
文春新書
古代史研究の大家による藤原道長の生涯を解説した本です。
「御堂関白記」を読みたくなりました。
道長はただ策謀に長けていただけではなく、着ている衣を脱いで下賜する気前の良さや他の公卿からどう見られているか気にする小心なところがあったりするなどなかなか複雑な人間だったということがわかりました。
三条天皇との確執の凄まじさはすごいです。
権力者になったのは幸運に恵まれていたというのは確かですが、太政官首班の一上として責任あるまつりごとを主導していたからこそ、周りがついていったということがわかりました。
#読書
#読書感想文
#平安時代
#藤原道長
#摂関政治

アメジスト
読書しました。
天皇の歴史③
天皇と摂政・関白
佐々木恵介 著
講談社学術文庫
平安時代における摂関政治の発展は、誰が天皇になっても大丈夫なように補佐していく制度が出来上がるプロセスだそうです。
摂関や蔵人所や検非違使などが天皇の機能を代行できる体制が確立された、その頂点が藤原道長の摂政就任、道長+国母彰子+後一条天皇の道長家と王家のミウチ的結合、道長家による「一家三后」です。
冷泉流と円融流による両統迭立は、外戚をつくりたい藤原北家九条流の立場から言えば、結婚相手である天皇・皇太子などが複数いて皇子を設けられる可能性が上げられることや、天皇の立場からいえば、自身の皇統の確保のために早めに譲位することに応じやすかったなど、双方にメリットがあったそうです。
さらに、両統迭立状態だったからこそ、道長家による空前絶後の快挙である「一家三后」も可能だったわけです。
幼児が天皇になる時代において、天皇の存在意義とはなにか。
それは、大嘗祭、新嘗祭、神今食における天皇と神の共食儀礼と「三種の神器」の保持継承にあるそうです。
もともと神器というのは、天皇が権威を高めるための象徴だったが、次第に神器を持つものが天皇であるという大きな価値観の変化があったということを、著者はまとめとしています。
#読書
#読書感想文
#天皇
#摂関政治
#平安時代

関連検索ワード
