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ひより

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生存者0人
〜本当に闘うべきもの〜②
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大学はテニス日本一の名門、八瀬田大学へのスポーツ推薦が決まり、13年間一緒に戦ってきた両親の元を離れ、東京へ上京した。
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次なる目標、大学日本一へ向けて僕の大学生活は始まった。
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そんな頃、世の中ではどこかの国で発症したウイルスにより、世界的に感染症が蔓延していた。
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世界中の製薬会社が、ワクチンの開発を行い、日本でもワクチン接種が始まった。
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毎日感染者の人数がテレビで報道されたが、人々は感染症の報道に慣れていた。
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「本日の感染者数は〜」というアナウンサーの声にも聞き慣れた。
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他にも世の中では物騒な出来事が増えていた。
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ヨーロッパ、アメリカ、オーストラリアなど、世界中で次々と戦争が始まっていった。
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どこで紛争に巻き込まれるか分からないため、海外旅行にも行けなくなっていた。
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近隣国からミサイルが発射されたというニュース速報も年々増えていき
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世界大戦が始まるのではないかというようなニュースが日々舞い込んできている世の中になった。
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しかし僕は、心のどこかで自分には関係ないと思っていた。
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世界平和は政治家が考えること、
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そう思っていた。
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日本国民はみんなそう思っていただろう。
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僕は大学日本一になる。
それだけを考えて、テニスに打ち込んだ。
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入学して3ヶ月が経った頃、暑い夏の日だった。
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冷房をきかせた部屋で、朝食をかき込んでいた時、何気なくつけていたテレビに臨時ニュースが入ってきた。
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#結末
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正しい復讐②
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消防士は毎日厳しい訓練ばかりで、時には死と隣り合わせの仕事は想像以上に過酷だったが、やりがいのある毎日を過ごしていた。
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そんなある日、出動連絡が入りいつもの様に急いで火災現場へ向かった。
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「これは酷い、、」
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現場である一軒家はかなり燃えていて、もう手がつけられない状態だった。
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しかし中にはまだ人が1人取り残されているらしい。
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なんとか助けたい、、
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その一心で、僕は1人で炎の中に飛び込んだ。
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部屋の端で、うずくまって苦しそうにしている男性を見つけた。
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「もう大丈夫ですよ!」
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僕の呼びかけに振り向いた男性の顔を見て、僕はすぐに気がついた。
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この人は、10年前に僕を救ってくれたあの時の消防士の男性だった。
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すぐに駆け寄り男性を抱えて逃げようとしたが、もう逃げ場がない。
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「私はいいから、あなただけでも逃げなさい」
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男性は僕にそう言った。
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「私は10年前の火事で、あなたに命を助けて頂きました。今度は私があなたを助ける番です。絶対に助けてみせます。」
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そう男性に声を掛けると、男性も僕の事を思い出したのか、ハッとした表情をした。
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必死の思いで火の中をくぐり、2人ともなんとか外へ逃げ出すことができた。
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火も無事に鎮火され、その後、僕とその男性は同じ病院に運ばれた。
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2人とも煙を吸っているので、念のため検査入院が行われた。
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僕たちは、同じ病室で隣同士のベッドに横たわっていた。
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僕はずっと聞きたかった事を男性に聞いた。
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「10年前の火事、放火だったんです。
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犯人はまだ捕まっていなくて、未だに手がかりもないみたいなんです、、
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もしもあなたが知っていることがあったら教えて頂きたいのですが、何か覚えている事はありませんか?」
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生存者0人
〜本当に闘うべきもの〜⑥
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扉を開けるなりいきなり喋り出したのは侑斗だ。
僕たちは同じ寮に住んでいて、部屋も隣同士のため、よくお互いの部屋を行き来している。
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「会見、見たか?!」
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「見た見た、、隕石落下による地球滅亡が、現実に起こり得る事態になったんだ、、」
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いつも冷静な侑斗もさすがにこの事態に戸惑っていた。
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しかし世間の反応は、僕たちの反応とは違い、楽観的だった。
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どうせ隕石なんて落ちてこない。
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現代の技術があれば、地球に当たらないように軌道を変更することができる。

と言う意見が多く、僕達のように危機感を感じている人は少なかった。
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情報番組に出演しているコメンテーターも、皆口を揃えて、落下の危険性は極めて低く、接近したとしても早い段階で予測ができるのでそれ程不安に感じる必要はないと話している。
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仮に落下するとしても、日本へ落下する確率もかなり低いようだ。
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世間がそんな反応の中で一般市民の僕にできることはなく、これまでと変わらぬ日常を送るしかなかった。
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部活もいつも通り行われた。
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8時間のハードな部活が終わった後、どうしても隕石落下が本当に起こる気がしてならない僕と侑斗は、自分達にできる事は何か考えた。
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大地震に備えて作っていた防災鞄を2人で持ち寄り、中身を見直して、僕たちはそれをいつでも持ち歩くことにした。
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また、部活中に隕石落下の速報が入ってきた場合はどこに逃げようか、避難場所までの経路を確認して、実際に2人で歩いて回ったりもした。
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侑斗が一緒にいてくれて本当に良かった。
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侑斗が一緒にいてくれることのありがたみを、つくづく感じた。
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あっという間に大晦日を迎えた。年末年始は部活も休みの為、侑斗は石川県の実家に、僕は福岡県に帰省し、両親と毎年恒例のお雑煮を食べた。
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#隕石は軌道修正ができる
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