【読後感】2025年のクリスマスイブに中島らも氏。中でも今夜、すべてのバーでを読んでいる自分が好き(笑)私が好きな燃え殻さんのエッセイに出てくる1冊。燃え殻さんはいつも同じところで胸が詰まって途中までしか読めないと書いていたけれど、その途中がどこなのか、なんとなくわかった。この本は中島らも氏のアルコールで体を壊す話。肝硬変の一歩手前で病院に担ぎ込まれてから退院するまでの短期間におきた濃厚な物語。アルコール中毒は本人の酩酊や錯乱だけではない。アルコールで暴言や乱暴で人間関係を怖し二日酔いや酒気帯びで社会に迷惑をかける。私もかつて酒乱な人と接点があった。暴言、二日酔い、酔って忘れた覚えてないを繰り返し私も嫌な思いをして早々に縁を切ったし、その人には友人も知人も社会的責任もなく、親戚付き合いからも疎遠にされていた。だらしないお酒の飲み方をする人を初めて見た。ドン引きと言う言葉がピッタリだった。お陰でもう2度と酒乱には近づかないと決めた。お酒は楽しく飲む人としか一緒に飲まない。なぜ人はアルコール依存症になるのか。そんな深い話もきちんと当時の根拠に基づき書かれ精神論や幼少期のトラウマ、環境、ストレス、連鎖等いろいろ研究されているようだけれど1人の意思だけでは立ち直れないのだそうだ。依存とは本当に魔物だと読んで思った。私のように酒乱に強い嫌悪感を抱いている人は多い。そして思う、選んだのは本人。お酒は年齢制限があるのだから。だから私はアルコール依存症に寛大にはなれそうもない。だだ、そんな強烈な依存から離れる努力をして禁酒、断酒をしている人もいる。そう言う人はとても強いとおもう。私にはできない、むしろ継続している方は尊敬する。人は弱いから何かにすがり依存するのか。それとも弱さを克服できる生き物が人間なのか。あんたの20年をあの子にやってくれよ。その言葉がとても重く響いた本でした。#今夜すべてのバーで #中島らも #燃え殻