――先生、「臆病な」「尊大な」と「羞恥心」「自尊心」との組合せをいつも忘れてしまひます。どうしたらいいでせうか。――覚えるから忘れるのであつて、覚えなければ忘れることはありません。次の方、どうぞ。🐯「山月記」を久々に読んだ。青空文庫の「旧字旧仮名」で。漢字が難しい(笑)。序にネット上にあつた、「山月記」のもとになつてゐる作品である「人虎伝」も(主に現代語訳を)読んだ。李徴が初めて人間を食つた際の感想が「殊覚甘美{殊(こと)に甘美(カンビ)なるを覚(おぼ)ゆ[特別旨く感じた]}」だつた。この部分は「山月記」にない。学校で「山月記」を習つた時に先生が「人虎伝」のこの部分について語つてゐたつけ。懐かし。「山月記」で李徴が即席に述べた詩は、「人虎伝」から採られたものなんだね。てつきり中島敦が適当に拵へた詩だとずつと思つてゐたよ(笑)。今回「人虎伝」でこの詩の書下し分と現代語訳を読んで詩の内容がどういふものなのか漸く知つた。勉強になるなあ。それにしても、漢文のお約束とは言へ、反語の現代語訳で一々「〜しようか(いや、しない)」と訳されてゐるのが、面倒いといふか微笑ましいといふか。受験のためのサイトに掲載されたものだから、そんな訳になるのは仕方がないのであらうか(いや、あらない)😁#山月記#人虎伝