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アメジスト

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こんにちは。
読書しました。

古墳とはなにか
認知考古学からみる古代
松木武彦 著
角川ソフィア文庫

本書のタイトルは「古墳とはなにか」ですが、本書を読んでむしろ古墳とはなにかの謎が深まってしまいました。
古墳は謎が大きい、奥が深い存在です。
大型の前方後円墳が、3世紀後半から4世紀にかけてつくられたものは、奈良盆地南東部に集中している一方で、4世紀後半になると周辺の地方でもつくられるようになるというのは、従来の説である列島各地の首長同士の間に秩序や連合が形成されて発展したという説明で納得がいくと思います。
なぜ大型の古墳は畿内が中心なのは、なかなかの難問だと思います。
3世紀頃にはじめて鉄器をつくる技術が入ってきたのは九州のはずですからね。
やたら大型なのも首長を神格化させる必要性があったということでなにがそうさせたのか。
畿内のほうが交易で発展したこと、気候の変化を引き金とした社会不安の中で宗教的な要素が求められたということを著者はカギになると述べています。
畿内の巨大古墳は古代の大王陵にされているものが多いですが、実は5世紀までは「大王」というのは存在せず、複数の有力な首長家があり、天下は持ち回りの時代だったからこそ、秩序を示すために古墳が巨大化したという仮説が魅力的に感じます。
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