2年前――静かに、限界を迎えていた。頭が回らない。過緊張に蝕まれ、熱は上がったり下がったり。頭痛に耐えながら、それでも仕事を続けていた。夜――呼吸が苦しい。窓を開け、何度も空気を入れ替える。それでも眠れない夜が続いた。食事は外食が増え、家事はすべて夫に任せていた 。熱が引かず、大学病院を訪ねた。しかし、検査結果は「異常なし」。原因不明の体調不良。自分は、医療難民になっていた。耳鳴り、耳の詰まり、立ちくらみ、めまい。次第に、音も、平衡感覚も奪われていった。診断名は――低音障害型感音難聴。常にある微熱。つきまとう倦怠感。思考は鈍り、判断力も失われていく。体の異変に、気づく余裕すらなかった。診断がなければ、休職できない。ただ、働き続けるしかなかった。そして――決断の時が来る。「休ませてください」心療内科の扉を叩いた。下された診断は――不安障害。ようやく得た、「休んでいい」という言葉。その瞬間、働かなくていい安心感と、これから先の不安が同時に押し寄せた。#不安障害について考える #心療内科 #過敏性腸症候群 #難聴 #不定愁訴