こんばんは。読書記録です。ナショナリズムと政治意識「右」「左」の思い込みを解く中井遼 著光文社新書データ分析をもとに、OECD加盟国かつ自由民主主義の38の国と地域を対象にして、「各国におけるナショナリズムのあり方」を解き明かした内容となっています。政治的な左右とはなにか。伝統的には、経済や階級を巡る争点で、右派は市場経済の自由の原理を至上とする立場、左派は経済的な介入によって再分配を志向する立場というものでした。一方で、別次元の左右の争点として社会文化的な左右というものがあり、右派の伝統価値観や権威を重視する立場と、左派の環境運動や多様なライフスタイルの多様な価値観の擁護というのがあり、例えば、経済的には再分配を志向する左派でも、社会文化的には右派というのもあるようです。本書の分析対象であるナショナリズムは右派の伝統的価値観と結びつくこともあれば、左派の平等を重視する立場と結びつくこともあるようです。本書の分析で興味深いこと。ナショナルプライドと排外主義は、米国、フランス、ドイツでは一般的なイメージ通り正の相関だが、台湾やカナダでは負の相関が出る。日本は相関関係にない。日本が好きという素朴な帰属意識やナショナルプライドと中国嫌いに代表される排外主義とは相関関係はない。日本には「愛国心が弱いが反中反韓」のグループが別個存在しており、本書では全く明言されていませんが、それがネトウヨの正体なのかなと感じました。#読書 #読書感想文 #ナショナリズム #政治学 #比較