夜の闇が徐々に薄れ、東の地平線に薄い光の帯が生まれ始める。荘厳な日の出の光景は、昨夜の恐怖を一掃する浄化の儀式のようだ。太陽が放つ生命力に、私は深く息を吸い込む。そして、疲弊しきった体と精神を起動させるため、私は再び、キッチンへ向かう。手を伸ばす先には、昨夜の惨劇の引き金となった、あの漆黒の粉末がある。あの恐ろしい金縛りの夜を経験したにもかかわらず、私はまた、この苦い、覚醒の誘惑に抗うことができない。この一杯がもたらす覚醒作用は、恐怖体験という代償を支払ってもなお、日常という名の戦場を生き抜くための不可欠な燃料なのだ。この習慣は、甘美で、そして恐ろしく抗いがたい輪廻である。#カフェイン金縛りの亡霊