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アメジスト

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こんばんは。
読書しました。

『エセー』読解入門
モンテーニュと西洋の精神史
大西克智 著
講談社学術文庫

『エセー』についての予備知識が全くない状態で本書を読みましたが、序盤でモンテーニュの来歴について解説されていたので親切な構成となっています。
ユグノー戦争の時代を生き、戦乱などで命の危険にさらされた人間として、対立する勢力の双方の言い分を慮る必要性を説いたことについては、現代の私達も学ぶところが大いにあると感じました。
『エセー』の最重要プロジェクトは自分自身の探求であること。人生の意味を、それ以前の思考の枠組みにカテゴライズするのではなく、自分の頭で解き明かそうとしたのは、私達、現代人に通ずる問題意識を持っていたのだなと感じました。
ペストに襲われ、自らを埋葬する百姓をみて、学知がなくても毅然として死に対峙する姿を目撃したことで、一人の人間として生きていくとはどういうことなのか、本書の帯にある「平穏な人生を送るために、学識はほとんど必要ない」の意味を考えさせられました。
p423の「あなたは生きたではないか。それこそがあなたにとっては根本の、そしてもっとも輝かしい仕事ではないか。」というモンテーニュからのメッセージを受け取って、「どう生きるか」という問いを今度は私達が考えていく、それが本書を貫く最大のテーマとなっています。
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読書術研究家

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エセー六(岩波文庫)
モンテーニュ著
人相について
「われわれは技巧によって鋭くふくらまされた美しさしか認めない。」

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