【連続GRAVITY小説】〜Gravity-Link〜外伝第四十五話:雷鳴のような「笑い声」夜の11時。画面の中には、いつもの優しい居場所が広がっていた。管理人のあきっくすは、静かな音楽を流しながら、集まってきた仲間たちのアイコンを眺めていた。「ゆかりさん、こんばんは。今日は少し疲れているみたいですね。無理しないで、ゆっくりしていってください」あきっくすが「私」という言葉で優しく語りかけると、ゆかりは小さくため息をつくような声で答えた。「……管理人さんには、何でもバレちゃいますね。少し、みんなの声を聴きに来ただけなんです」落ち着いた大人の時間が流れるルーム。しかし、その静けさは、ある一人の登場で一気に吹き飛んだ。「皆様、初めましてッ! **萌々(もも)**です! よろしくお願いしますッ!」まるで雷が落ちたような、突き抜けるほど明るい声だった。新しく加わった萌々は、40代とは思えないほど元気いっぱいだ。「わあッ! あきっくすさん、素敵な音楽ですねッ! あははッ、面白い人ばっかりッ!」彼女が笑うたびに、ルームの温度が上がる。もちこときびも「一気に賑やかになったわね!」と、すぐに仲良くなってお喋りが始まった。そこへ、情熱的な男・まぁずが入室してくる。「……おいおい、今のは誰の声だ? 凄まじくいい声じゃないか」まぁずは最初から「俺」という強い言葉で、萌々に興味を示した。「萌々さん、俺、あんたの声を聞いた瞬間、電気が走ったよ。こんなに元気をくれる笑い方は、俺の人生で初めてだ」「まぁずさんッ! 面白いこと言いますねッ! あははッ!」萌々が元気に笑うと、まぁずの熱はさらに高まっていく。「俺、あんたのこと、もっと知りたくなったよ。今日は寝かせないぜ?」そんなまぁずの分かりやすいアピールに、もちこときびは笑いながらツッコミを入れる。「ちょっと、まぁずさん! 分かりやすすぎよ!」「ゆかりさんが隣にいるのに、よくそんなことが言えるわね!」賑やかな笑い声が飛び交う中、画面の隅に声を出さない仔猫のコメントが流れた。『……すごい情熱。でも、その熱で誰かが傷つかなければいいけれど』あきっくすは、盛り上がるみんなの影で、ゆかりのマイクアイコンが一度も光らないことを心配していた。そして、ゆかりが「おやすみ」も言わずに、そっとルームを消してしまったことに気づく。新しい風は、ルームを明るくした。けれど同時に、まぁずの「情熱」という激しすぎる気持ちを、悪い方向へ引き出そうとしているようにも見えた。(つづく)#連続GRAVITY小説 #第45話 #まぁずさん物語 #初出演お二人ですよろしくお願いします。 #storysong