私には、一人の友人がいる。彼は少し風変わりな男で、ほとんどの時間を感傷に沈み、ときには突発的に荒れ狂う。夜更けまで眠れず、語り合う相手も、気持ちを分かち合う人もいない。ただ理由もなく、ふとした瞬間に深い憂鬱に落ちてしまうのだ。彼は矛盾に満ちている。時に自信家のようでありながら、時に臆病で卑屈になる。神経質で繊細で、けれどおしゃべり好きでもある。人との関わりを求めながら、同時に人を恐れ、冷淡で無関心にもなれる。目標もなく、執着もなく、まるですべてに無頓着であるかのように。それでも、彼は情熱的だ。ひとたび口を開けば、立て続けに言葉が溢れ出す。人の恋の悩みにはまるでカウンセラーのように寄り添えるのに、自らの心となると途端に立ち行かなくなる。彼は楽観と悲観の間を揺れ動き、怒りに飲み込まれ、吐き出す場所もなく、日々の暮らしの中で居場所を失っている。私はどうにかして彼を救いたいと願っている。けれど、その友人とは――ほかでもない、この私自身なのだ。#いつかきっといい日が来る