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の〜きィ

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...二羽のヨーロッパキジバトやジュズカケバトの争いは...平和的だと思われよう...私は ヨーロッパキジバトのオスを、メスのジュズカケバトと一緒にして、広いかごの中に入れておいた..あくる日帰ってみると...キジバトはかごの一隅の床に倒れていた。その後頭部と首の後ろ側、さらに背中中が、尾の付け根にいたるまで羽毛をむしられて丸坊主にされていたばかりでなく、一面にぺろりと皮をむかれていた。この赤裸の傷口の真ん中に、もう一羽の平和のハトがえものをかかえたワシのようにふんぞり返っていた...ハトのようにほとんど武器を持たない草食性の動物さえ、死ぬほど傷つけあうのだから、二匹のオオカミの闘争ともなったら、どんなにおそろしいことだろう...
...私は二匹のオスのオオカミの真剣な闘いを観察する機会を得た...年長のオオカミは、そのおそろしい口を若いほうの首筋すれすれに近づけている。そして若いほうは、頭を垂れ、彼の体の急所中の急所である首筋を、まったく無防備のまま敵の前にさらしているのだ!...勝ったほうのオオカミやイヌは、この状況の下では決してかみつくことはない。見ていればわかるとおり、彼はほんとはかみつきたいのだが、それができないのだ...
なぜイヌは首筋をかむ行動の抑制をもち、...ジュズカケバトは「同類虐殺を防ぐ保障」を一つも持っていないのだろう?この「なぜ?」にたいしては、ほんとうに因果的な答えをすることはできない。どうしても答えは、この過程の歴史的説明になってしまう...ほかの対象との見境もなく、いきなり群れの仲間の首すじめがけてかみつき...仲間をふり殺してきたとしたら、いったいどうなっていたことか?
ジュズカケバトはこのような抑制を必要としない。この動物は相手を傷つける力がごく弱く、おまかえに逃げ出す能力が実に発達しているからである...
コンラート・ローレンツ「ソロモンの指環」
#本からのひとこと
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ハトは抑制の効かない無制限の暴力の象徴

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