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うみ
川岸に咲いた彼岸花を見て、
ああ、もうそんな季節かと思った。
寂れた部屋ー生活保護で暮らしている年老いた父と弟の家を、久しぶりに尋ねた帰り道だった。
都心で生活していると、忘れていた秋の色だ。
真っ赤な色。
美しい唯一無二の形。
私はこの花が、昔から大好きだった。
幼い頃は、多摩川の近くに住んでいて、
よく家族で川岸を散歩した。
そんな時、よく母と一緒に笑い合いながら、
季節の花や虫を愛でていた。
秋になると、川岸が真っ赤に彩られる。
その光景がたまらなく好きだったのを思い出した。
川岸で一緒に彼岸花を眺めていた母は、
もうこの世にはいない。
3年前、私が大学を卒業する前に他界したのだ。
末期癌だった。
亡くなったのは、7月のはじめの暑い日だった。
しかし1年目、2年目と過ぎるにつれ、
段々と記憶が薄れていく。
いや、思い出す悲しみが薄れていくのだ。
夏のはじまりは、木々が希望に満ち溢れていて、
日光が照りつける。
自然の中に、悲しむ暇なんてない。
しかし、夏が過ぎ秋が来て、
一気に日照時間が少なくなると、
風景の中に思い出が増える。
実家にもあった金木犀の香りが街に漂う。
コンビニで特集されているのは、
かつて母方の祖父母が送ってきていた栗や柿。
情緒と、悲しみが同時に押し寄せる。
そして咲き誇る曼珠沙華。
記憶って、どうして幸せな部分だけ残せないのだろうか。
目の前の美しいものを見ても、
幸せな思い出と失った悲しみが蘇ってしまう。
そしてそんな記憶は、私の中で年々美化されていく。
でもそれは、全部無くしたくない、大事なものだ。
母さん、どうしてるかな。
こんな時しか思い出せなくてごめん。
きっと毎年こう思いながら、
これからも生きていくのだろう。
私は、曼珠沙華が大好きだ。
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オオカミシスターズはどんな作品?
オオカミシスターズは、主に以下の特徴を持つ作品です。
ジャンル: アニメーション、ファンタジー
ストーリー: 物語は、オオカミの力を持つ姉妹たちが、様々な冒険を通じて成長し、絆を深めていく様子を描いています。彼女たちは、困難な状況に直面しながらも、友情や家族の大切さを学んでいきます。
テーマ: 自己発見、勇気、愛情、そして家族の絆が中心テーマとなっています。
キャラクター: 主人公の姉妹たちはそれぞれ異なる個性を持ち、彼女たちの成長や葛藤が物語の重要な要素です。
この作品は、視覚的に魅力的なアニメーションと感情豊かなストーリー展開が特徴で、幅広い年齢層に支持されています。
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