世界陸上面白い……✨️｜RINの投稿-GRAVITY(グラビティ) SNS

少しずつ僕の地域では発熱の患者が落ち着きを見せてきました。良かったなと少し安堵しております。

今日も外来で感じたことですが、皆さん「古い薬」と「新しい薬」だとどっちが使いたいでしょうか？

多くの（まともな）医師は古い薬を使いたいなと思うものです。効果や副作用に関しても多くのデータが揃っており、安価な場合が圧倒的に多い。

例えばインフルエンザの薬で古い薬（タミフル）とゾフルーザ（新しい薬）を比較するとします。
ゾフルーザは少しタミフルの作用と違った抗ウイルス効果があるとされてますね。タミフルが5日間投与が、必要ですがゾフルーザは1回でいい。ちょっと便利。

ところが、メリットはそのくらいです。

大人の研究では治療効果はタミフルと引き分けでした。小児については有効性を示すデータが乏しく、何より副作用や他の薬との相互作用の情報も十分ではありません。

要するに「タミフルくらい効くけど、子どもではよく分からない。安全性も分からない」という薬で、お値段はタミフルよりも高いです

　普通の買い物で、「効果は同じか不明、安全性は不明、値段は高い」ものを買うでしょうか。普通は買わないですよね。

医師の人生がそこそこ長くなってきましたが、「これはゾフルーザじゃ無いといけないな」なんて事はほぼありません。

製薬会社としては、古い薬は特許が切れてジェネリックがでますので、高く売れません。
新しい薬を医師に使ってもらいたくて必死です。

ほぼ毎回僕の病院外来の終わりに製薬会社の売り込みの人が名刺を片手に列をなして面会したがって待ってます。（これは製薬会社にとって合理的な競争を行ってるだけだと思うので批判はしません。）

大学病院や高次医療機関において、新しい医療を推し進めてるステージでの新薬をトライするのは理解しますが、僕みたいな地域で働いている医師が出す処方としては、古くからのデータが蓄積した歴史ある安全で安価な薬を使用することが患者さんや国のためになると思ってます。

皆様も「よくわからんけど、新しければいい」とは思わないでください。

やっぱりクラシックは強い。