「いたっ」突然頬に走った刺激。弾みで痛いと言ったものの、そこまででもない。柔らかい何かで挟まれたような。隣に座っていたはずの兄を見るとえらく楽しそうな様子で笑っている。「うまそうだなと思って」「お、おいしそうって……!」兄さん!と凄んでみたものの、結局許してしまいそうなのだ。