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jaguar
それは父が病気で亡くなった時のこと。
母は初めての喪主で気が動転しているし、それをカバーせねばならない私、インフルエンザに罹って寝込んでる妹の3人でてんてこ舞いだった。
お通夜があと5分で始まるという時にはたと気付く。
「...お父さんの職場に連絡してない!」
葬儀社から喪主は早く会場に入れと言われた母の代わりに私が連絡することに。
「父が亡くなりまして...ええお通夜が5分後に始まるんですよ...ご連絡遅くなり申し訳ございません」
当然間に合わず、21:00頃に来て頂けた。
葬儀と火葬が終わり、喪主である母は自宅で親戚を受け入れて世話する気力がないということで急遽10人未満で温泉旅館に泊まることに。
喪服でチェックインする我々。
翌朝チェックアウトして自宅に帰って荷解きをする。
「ねえ、お父さんの遺影は?」
父の姉が泊まった部屋に忘れて来ていた。
旅館に問い合わせた時、恥ずかしかった。
清掃の方も遺影の忘れ物なんて君悪かったと思うよ。
そして時間が経過し、父の納骨の日。
遠方に暮らす妹の家に遊びに行っていた母が妹と共に納骨に合わせて帰ってくるというので、私が遺骨を持って車で迎えに行き、その足で納骨に向かう手はずになっていた。
そして当日、家を出て20分に気付く。
「...遺骨忘れた...」
遺骨なしでは納骨できない。
かと言って取りに戻って母と妹を迎えに行ったのでは納骨に間に合わない。
母と妹には自力で墓地に来てくれと頼み、何とか10分遅刻で納骨に間に合ったのであった。
これを女難の相と言わずして、何を女難の相か。
誤解しないで欲しいが、家族は仲良しだった。
イレギュラーな状況下では想定外のことが発生する。
そんな父ももうすぐ10回忌。
私が結婚せぬままに父は亡くなった。
ただ父の誕生日10/8に私はプロポーズされた。
ようやく一丁あがりよ。
そして悲しいお知らせですが、貴方の遺影は母によって処分されました。
デジタル保存するので、現物はもう要らないそうです。
大変にドライな我が家でございました。
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多分もう大丈夫やろ……まだ起き上がってないけど

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なんとかならなそうな状況でも、何とかなるんだなって思って、ちょっと安心?した⸜(* ॑꒳ ॑* )⸝ なんだか仲良しで楽しい御家族が頭に浮かんだよ⸜(* ॑꒳ ॑* )⸝
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不謹慎だけど最後の遺影処分で笑っちゃいました(笑)