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うたら

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あの夏のアイスクリンが食べたい。
10km先までも見通せる弧形の湾岸道路。車も全然走ってない。馬鹿みたいに青い海と空、濃い緑の山がジリジリと迫ってきて窒息しそうだった。とにかく暑い。

地元の食料品店といった風情の小屋の前におじさんが座り、ぼんにゃりしていた、ノボリにはアイスクリンと書いてある。くださいと言うとおじさんはまじで?買うの?という顔をしてあたふたと立ち上がりそういえばどこにいったかなというようにアイスクリームディッシャーを出してきた。

越冬したのだろうか、ストッカーでガッチガチに凍ったアイスクリンをそれでゴリガリガリガリガリあれかったいねぇとか言いながら削りとりペラッペラのコーンにのせてくれた。逆三角錐の上辺にぺこっと乗っているだけで下は空洞である。

「はい」うだるような暑さの中、冷気がふわりと漂う。その美味さといったらなかった。上唇で少しコーンに押し込むように食べるのだとおじさんが言う。なるほど。下まで入れてくれたりはしないんだな。

今でも酷暑の日はあの海辺の街で食べたアイスクリンを思い出す。キンと冷たく爽やかなあの味わい。と、少し湿気たコーン。#utalog
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