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うたら
理由のひとつは四人家族で部屋を分けて生活するのは限度があったので、自分は庭にテントを張って生活していた。いいなそれ。
ふたつ目は先週の金曜日のこと。本当は待機は木曜まででその日はでてくるつもりだった。
朝にテントを片付けていると小1の長男がやってきて真っ赤な目で「ごめんなさい」と言った。自分がコロナになったせいで迷惑をかけたと。ぐすぐすと涙を流して。子供は何も悪くない。ウイルスにも意思はない。それでもやはり少しイライラしていたのを見られていたのかなと。
上司も長男の背中を泣きながらさすった。そしたら家の中から奥さんと次男も出てきてみんなでガシッと抱き合った。犬もやって来た。自分も奥さんもボロボロ泣いて。
俺は、朝の陽光のなか抱き合う四人家族と一匹の情景を想像し不覚にも涙がちょちょぎれた。
上司は続ける。僕は仕事なんてどうってことないと行動で示す必要があったんです。だから急でしたが休みを貰いました。その日は川に行ってずっとみんなで遊びました。で、めっちゃ日焼けした。ハハッと笑う。
「皆さん自身や周囲に余裕がなくなっている人はいませんか?やっぱりこれだけ長い間コロナ禍が続くと変な考えも起こったりする。そういう場合はしっかりと休むことも必要です。何かあるなら僕のところに来て下さい。休みとか働き方とかできる限り相談に乗ります。以上です。迷惑かけました。」頭を下げる。
いや、イケオジすぎるやろ。ええ話好きの上司はたまにこうやってええ話をする。今回のは過去一ええ話だった。皆が解散したあと俺は上司に歩み寄った。
「お。相談か?」首を振る。伝えなければいけない事があった。
「金曜の昼前に来客がありました」
上司の目が見開き口は"あ"の形で固まった。
「休みだと伝えたらしばらく固まってはりましたよ」来客は"え"だった。「で」「んなアホな…って呟いてすぐ帰らはりました」「やべえ」
上司は携帯をひっつかむとどこかへ走っていった。社会的信用をひとつ失ったが長男くんの笑顔を取り戻した上司に拍手を送りたい。#utalog
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